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「特性をつかむ」  2003年5月28日  (第59号)


▼▼今週のご挨拶▼▼

間もなく梅雨のシーズンですね。

雨の日の行動を見ると、その人がどんな「特性」を持っているのか、
わかりますね。
「折角の週末なのに、雨なんか降っちゃって。」
と言って、残念がるだけで、特段やることが無い人。
一方、雨の日ならではの楽しみ方を、心得ている人。

また、「どうせ雨で汚れるのだから」って、いい加減な洋服を着ちゃう人。
一方、傘やコートなど、雨の日ならではのお洒落を演出できる人。

さて、今年の梅雨、貴方はどちらの「特性」を出すのでしょうか?


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▼▼今週のテーマ▼▼ >> 特性をつかむ

優良企業は、自社の強みや長所を十分に把握しています。
自社はどんな特性を持っているのか、どのような性格なのかも
押さえています。(企業にも、性格とか長所って、あるんですよ。)

また、徹底的に強みを伸ばすこと、長所を活かすことに専念。
そして、強みを伸ばした先に目標を設定。
結果、優良が更に優良へと発展進化します。

同じことが、人間にも言えます。
優良なビジネス・ピープル。
彼らは、誰よりも自分の強みや長所を知っています。
そして、徹底的にそれを伸ばし活かしていく。
で、目標はその先にある。

自立成長型の仕事人になるには、自分の強みや長所を知ること。
自己認識が最重要ですね。

では、自分の強みをどうやって知るのか?
それには、2つの基本動作があります。
今回は、その1つ目。
自分の特性・性格を明確に把握する、です。


▼反面教師君

人と接するのが得意な反面教師君は、メーカーの営業マン。
彼の営業スタイルは、典型的なアナログ。
雑談をし、お酒を飲み、仕事の話は後の後。

でも最近、緻密に分析計算した資料を作成し、営業をしている競合相手の
存在を知った。
この競合相手、緻密な資料に基づいて、理論的に「自社の優位性」を説明
するらしい。

で、彼は「負けちゃいられない」とばかりに、自分も同じことをやって
みることにした。
営業先との接待お酒を止め、雑談のための訪問も中止し、デスクのパソコン
とにらめっこの毎日。

漸く出来た「自社の優位性」を示せる資料を持って、営業を再開。
でも。
結果は散々でした。

もう一人の反面教師君。
彼は、動物が大好きな優しい性格の持ち主の独身。
家では、フェレットを飼い、街で見かけた犬にはついつい頭を撫ぜてしまう。

ところがある日、大学時代のリーダー的存在だった同級生が偶然来店。
「男なら、動物相手なんてしないで、人を引っ張るような仕事をすべきだ。」
なんて言われた。

相当ショックを受けた彼。
自分も普通のビジネスマンのように、部下を持ち、チームを引っ張っていく。
そうすべきだと思うのだが、なかなか出来ない。
そして、今でも悩みまくっているらしい。


▼特性

気質、人格、性格、個性、特性、パーソナリティー。
どの単語を使ってもいいですが、ここでは特性に統一します。

特性とは、個人の思考パターン、行動パターンのこと。
例えば;
「計算したり分析したりするのが好きな人。」
「外に出て、人と接するのが好きな人。」
これは特性。

「緻密な作業を何時間も継続できる人。」
「直ぐに飽きて、新しいことを始めてしまう人。」
これも特性。


▼強み(長所)と特性

貴方の強みや長所。
これを見つけ出すことを、2回に分けて解説。
そして1回目に「特性」を挙げたには理由があります。

それは、貴方の強み(長所)は、「特性という範囲」の中にあるのです。
「特性という地面」の上に存在するのです。

人に認められることが好き。
それに関連した行動の中に、貴方の強みがあります。

緻密な作業の継続は、苦にならない。
それに適合した行動の一つが、貴方の強みです。


▼異なる領域はダメ

逆に、特性とは異なる領域、範囲での行動の中に、貴方の弱み・短所が
あります。

人と接することが好きという特性の人は、
人と接しない仕事が不得意なことが多い。

リーダーシップ的な人は、
飲み会で聞き役に回るのが不得意。

これらを無理にやろうとすると、とんでもなくストレスが溜まります。
あるいは、すぐにイヤになってしまう。飽きてしまうことでしょう。


▼だから、まずは特性を

自立成長するには、自分の強みを活かすこと。
だから、自分の強みを明確に把握する必要があります。
そして、強みは、必ず「自分の特性」の中にある。

この流れからして、まずは自分の特性を把握すること。
これが、自立成長型の仕事人への第一歩となりますね。

どんな特性かは、十人十色。
そんな中で、学問的にも認められている5種類の特性を、以下ご紹介します。


▼「固執的」特性

次のような単語が口癖の人は、この「固執的」特性が強いと言えます。
”当然だ”
”すべきである”
”でなければならない”

権威に関わる原体験、社風や家風、習慣など、経験上獲得してきた基準。
この自分の価値観に固執し、合っているものはOKで、合っていないものは
排除してしまうのが特徴です。

いわゆる「権威」、「支配」、「理想」、「義務感」、「批判的」、「指導」
などが、関連単語。
そして、指導的で責任感が強いことを発揮出来る分野。
ここで自分の強みを探すことが、いいと思います。


▼「思いやり」特性

”まかせなさい”
”心配しなくていいよ”
”何とかしてあげます”
このような口癖の人は、「思いやり」特性が強いと言えます。

外部の人々が幸せなら、自分も幸せだ、って思う傾向があり、
愛情に関わる原体験が強く影響し、母性的感性が強いのが特徴です。

いわゆる「受容」、「共感」、「献身」、「寛容」、「介入的」、「過保護」
などが、関連単語。
そして、人の世話をしたり、相談を受けたりするような分野。
ここで自分の強みを探すことが、得策だと思います。


▼「論理的」特性

”論理的には”
”合理的”
”事実関係は”
このような口癖が、「論理的」特性の強い人に多く見られます。

物事を、白か黒、プラスかマイナス、適正か不適正、などに割り切る特徴
があり、何よりも合理性、論理性を重んじます。

いわゆる「分析」、「数理」、「理論」、「論理」、「機械的」、「確率的」
などが、関連単語。
そして、状況を冷静に分析したり、合理的判断が求められる分野。
ここに、自分の強みがあることでしょう。


▼「攻め」特性

”自分をよく見せたい”
”大まか、アバウト”
”攻め”
これが、「拡散・発展」特性の人の口癖です。

今ある状況を変え、自らを拡張、発展させることにエネルギーを費やし、
現状維持では満足出来ないのが特徴です。

いわゆる「外向的」、「開放」、「創造」、「野性的」、「楽天」、「衝動」
などが、関連単語。
そして、革新的、創造的なことに関連する分野。
ここに、自分を活かせる場所があることでしょう。


▼「守り」特性

”自分がよく見られたい” (見せたい、が「攻め」特性)
”安全”
”このまま”
「守り」特性の人が発する口癖です。

今ある状況を維持し、リスクを冒してまで何かを得ようとはせず、
保全を優先する特徴があります。

いわゆる「内向性」、「迎合」、「追随」、「慎重」、「几帳面」、「順応」
などが、関連単語。
そして、几帳面で継続的な資質が求められる分野。
ここに、長所を伸ばせる何かがあると思います。


▼どれに当てはまりましたか?

「固執的」特性
「思いやり」特性
「論理的」特性
「攻め」特性
「守り」特性

貴方は、どの特性に当てはまりましたか?
自分に当てはまる順番に並べてみてください。
そして、その上位にある特性。
これに関連すること、適合することの中に、貴方の強み(長所)はあります。

また、下位にある特性。
これに関連することは、決して貴方の得意分野ではないでしょう。
でも、今のところは、追い求めなくていいです。


▼最後に

人間の特性を植物に例えてみます。
熱帯植物を北海道に持っていくと、瞬時に枯れてしまう。
シラカバを沖縄で育てるのは難しい。

人間もまさに同じですね。
自分が南洋植物なのか、亜寒帯植物なのか、まずは見分けましょう。
で、南洋植物なら、南洋での生活の中での「生き抜く」術を手に入れる。
無理して、亜寒帯で生きようとする必要は全くありません。

では次週、特性の中から自分の強みを見つけ出す方法。
これをお伝え致します。


▼マネジメントの方へ

部下を使う立場にいるマネジメントの方。
特性について、3つだけ述べさせていただきます。

1つ目。
「部下の特性」を知ることは、明日の売上げを予測するよりも重要
ということ。

同じ給料なら、部下にはより効果的に働いてもらいたい。
これ、当り前のこと。
効果的に働くには、部下の特性に適合した仕事を与える。
これ、至極当然の流れです。

2つ目。
「特性の組み合わせ」に付いても、考えてみてください。
理想的な組織とは、いろんな特性が組み合わさって構成されることです。

固執的特性の人ばっかでは、会議になりません。
合理的特性の人だけでは、人間的な判断が出来なくなります。
守り特性の人のみでは、明日のエサをいつまでも獲得出来ないでしょう。

そして3つ目。
「貴方に不足している特性」の人を、補佐役に付けること。

貴方も、決して完璧な人ではありません。
貴方も、上述した何かの特性に属しています。
最適な経営、的確なマネジメントを推進するには、貴方が属していない
特性の人を、補佐役、参謀役に付けることが、有効であること、
想像に難くありませんね。


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▼▼次週のテーマ▼▼   6/4配信

>>強みを見つける

自分の特性はわかった。
その特性の中に、自分の強み(長所)があるということも、理解した。

しかし、特性の中から強みを見つけるなんて、どうやるのだろうか?
抽象的な強みなら、何となく見つけることが出来る。
でも、具体的な事柄を挙げることが出来ない。

さて、どうしましょうか?
それは次週(6月4日)に。



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「戦略を立てる」  2003年5月21日  (第58号)


▼▼今週のご挨拶▼▼

リニアモーターカー。
すごいですよね。
大阪と東京が、1時間台で行き来できるのですから。

でも、本音でこれを歓迎する人、案外、少ないようです。
「速くなったら、確かに便利。」
「でも、そのせいで、今以上に忙しくなるなぁー。」
「もっと、ゆっくり、のんびりしたいよ。」
「昔は、大阪出張と言えば、必ず宿泊だったのに。」
「今では北海道も九州も日帰り。」

こんな気持ちの人が多いようです。
そう言えば、ヨーロッパとアメリカを結ぶ音速飛行機のコンコルド。
事故を起こしたことをきっかけに、廃止の方向らしいですね。

そんなに急いでどうすんの!って感じでしょうか。

”亀の遠足”っていう童謡。
そこには
”のんびり行こおー。急いで行くと、すぐ終わるから”
っていうフレーズがあります。
これ、とってもお気に入り。


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▼▼今週のテーマ▼▼ >> 戦略を立てる

いいビジネスピープルになる。
自立成長型の仕事人になる。
そのためには戦略が必要なことを理解した。
また、戦略と戦術の違いもわかった。

でも、でも...。
肝心の戦略が、具体的に定まらない。
どうすればいいのでしょうか?


▼反面教師君

反面教師君は、早速、「年収倍増」という目標を定めてみました。
そのための戦略が「独立起業すること」。
で、戦略実行に使う戦術として「フランチャイズに入る」を選択した。

でも、失敗。

その後、次なる目標を定めました。
「カッコいい仕事に就く」
そして戦略が「外資系への転職」
戦術が「英語を勉強」

でも、継続できませんでした。

反面教師君は、悩みまくっています。
どんな目標を設定するのがいいのだろうか?」


▼戦略の意義

自立成長型の仕事人。
自分人生の経営者。
そんな貴方の戦略とは、「目標を達成するためのアクションプラン
(行動計画)」のこと。
また、戦略を明確に打ち出すことは、「勝つ」ための条件である。
これが先週までの話ですね。

そして、戦略を決める上で重要なのが、
貴方の能力や強みのどの部分を磨いてくべきなのか、
そのために必要となる環境を分析し、何を行い何を行わないかを明らかに
していくことです。


▼戦略策定と実行

では、実際に戦略を策定し実行する。
その際には、以下5つに分けて考えてみることが重要です。

1 貴方の強み;
まずは、貴方の強み、持てる力、長所を把握することです。
但し、あまり大上段に構える必要はありません。

何が得意なのかを把握すること。
いや、もっと気軽に言えば、どんなことに興味を持っているのか。
それが「貴方の強み揩優長所」と同意語だと思ってください。
この「強み」の把握は非常に重要なので、後日詳細に解説いたします。

2 貴方の目標;
次に、貴方の強みを最大限に活かすことによって、何が出来るのか?
貴方は、将来どうなっていたいのか。
それら「貴方の目標」を明確に定めることです。

ここでの留意点は、上述した「貴方の強み」が活かせること。
強みを活かせないような目標設定は、避けるべきです。

また、目標設定も、あまり難しく考える必要はありません。
気軽に、「どうなっていたいか」的なことで十分。
詳細は後日解説します。

3 環境分析;
強みを把握し、目標が設定できたら、貴方の周りについて分析します。
これを「外部環境分析」と言います。

貴方の強み、他の第三者から見たらどうなのか?
定めた目標を邪魔するような外的要因とは何か?
こんなことを、分析し、把握します。

4 発揮出来る場;
外部環境の分析を終えたら、貴方の強みが最大限発揮出来る「場」を
見つけ出します。
場とは、地域的な場所、具体的なチャンスなど、いわゆる「どんな場面で」
ということ。

もっと簡単に言えば、「貴方の強みを最大限活かせ、目標を達成するには、
どんな場面で戦うのが有効か」ってことです。

5 プロセス;
そして、計画―実行―評価―計画―-----、と循環させ、戦略構築を一回で
終わらせないことが肝です。

計画し、実行し、その結果を評価して、また次の機会に繋げていく、
そのプロセスのことです。


▼理念とビジョン

ここで、最も重要なことを言い忘れていました。
それは「理念やビジョン」です。
戦略や目標の上位概念に位置するのが、貴方の人生の理念やビジョン。

理念とは、「貴方の存在意義とか使命」みたいなもの。
「俺(私)は、こういう人間でいたい。」
「こんなことを、俺(私)の生き甲斐としたい。」ということです。

理念を考え、定める際、重要なのが、何でもかんでも欲張らないことです。
例えば、「多くの人々から愛され、頼りにされたい。
「そして、多くの人々に色んな場面で貢献していく。」

こんなに欲張ると、何を言おうとしているかが曖昧だし、
矛盾も生じてしまいます。


▼ビジョン

また、ビジョンとは、理念で規定された人生の姿勢や存在意義に基づき、
ある時点までに「こうなっていたい」と考える到達点のこと。
貴方が目指す中期的なイメージを示したものです。

理念が「どんな姿勢で人生に取組むのか」を表すものであり、
ビジョンが「将来どんな人間になりたいのか、どんな仕事をしたいのか」
を示すこと。


▼理念やビジョンと戦略

理念やビジョンは、貴方の意思や夢を表しています。
貴方の意思や夢を具現化したものが、目標です。
しかし、現実の姿との間には必ず大きなギャップがあるはず。

そこでそのギャップを埋めるための具体的な方法論が戦略であり、
それを実行するためのものが計画です。
こう考えると、戦略やその策定のイメージが、わかり易いですね。


▼理念やビジョンを戦略策定へ

上位概念である理念やビジョンを、実行可能なアクションプラン、
戦略に落とし込む。
その作業を戦略プロセスと言い、次のようなステップとなります。

1 理念やビジョン;
戦略目標を設定する際のベース(バックボーン)となる貴方の理念や
ビジョンを定めます。

2 環境分析;
貴方の強みや弱み、使うことが可能な資源など、いわば自らがコントロール
可能なものを対象として分析します。
また、自らが直接コントロールできない世の中のこと、いわゆる外部の環境
を分析します。

3 成功要因の抽出;
環境分析の結果を踏まえ、貴方の目標を実現するために何をすべきかを
検討します。
つまり実現させるためのキーとなる要因を探し出していく作業です。
「○○資格を取得する」
「毎朝6時に起きる」
「心が休まる趣味を一つ見つける」
「週一回は休息を取る」
いろんな成功要因があるはずです。

4 戦略オプションの立案;
環境を分析し成功要因を検討し、どんな戦略(目標達成への道筋)をとるかを
決めていくのですが、外部環境には常に変化が付きまといます。
よって、環境変化や世の中の出方次第で、いろんな道筋を立てておく必要があり、
それを戦略のオプションといいます。

例えば、独身者が結婚したら、環境は大きく変化します。
英語よりも中国語が重要視される時代が来るかもしれません。
これら、環境変化をある程度予測し、多種の筋道を立てておくこと。

5 戦略の実行;
戦略の遂行度合いを示す指標を設定し、どの程度実行されたかを把握できる
ようにしておく必要があります。

進み具合を具体的に把握することは、自分への動機付けにもなります。
あまりにも長い先の、高いレベルの目標だけだと、登山中に決意が弱まる可能性
があります。
そこで、「今、何合目にいるか」を把握出来るようにしておきたいものです。

6 戦略レビュー;
当初設定した戦略実行期間の終了後に、期待された効果をあげたかを確認し、
結果が満足いかなかった場合にはその原因を解明、必要に応じ修正案を
考えていきます。
いわゆる「反省をし、その結果で最初の計画を見直す」ということです。


▼最後に

反面教師君。
目標を設定した際に、そのプロセスを怠っていましたね。
冒頭で述べたプロセスが、
 自分の強み(興味の対象)の把握→ 
 強みを活かせるような目標の設定→
 外部の環境の分析→
 強みを発揮出来る場の拾い出し→
 計画s]価v画の繰り返し。

もう一つのプロセスが、
 自分の理念rジョンの設定→
 自分の強みと外部環境の分析→
 成功要因の抽出→
 戦略オプションの立案→
 戦略の実行→
 戦略のレビュー

これらのプロセスを常に念頭に置いて下さい。
「人生の理念rジョンと、それにフィットした目標」の明確化。
明確化の際のポイントが、「自分の強みを活かせること、好きなこと」。

すると、人生の迷いが減ります。
あっちこっち、行ったり来たりの生活に終止符が打てます。
「貴方の人生」における出来事に、整合性が生じます。


▼マネジメントの方へ

本日述べた「戦略策定」とか「理念rジョン」。
これは、マネジメントの基本中の基本ですね。
会社の経営も、部下を使うことも、理念rジョンや目標。
それに向かうための戦略。
これら無くして、マネジメントは出来ません。

そして、同じことが、自分の人生にも、そのまま当てはまるのです。
マネジメントの貴方自身、自分人生の理念やビジョン、そしてその達成に
向けての戦略を、明確に定める。

自分人生の理念。
その一部が、マネジメントという仕事という位置づけにすべきです。

貴方のビジョンと、部下に指示する仕事上のビジョン。
ここに乖離があると、どこかで歪みが生じます。

是非、仕事上の理念やビジョンもさることながら、貴方人生の理念やビジョン、
そして戦略策定。
考えてみてください。


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▼▼次週のテーマ▼▼   5/28配信

>> 自分の強み

自立成長型の仕事人になるには、具体的な「目標」を定めることが必要。
その目標は、自分の強みを活かせることが前提。

なるほど、とわかった反面教師君。
しかし、しかし...。

「俺(私)には、得意分野なんて無い!」
「何が自分の長所なのかわからない」

これでは、目標設定できませんね。
では、どうしたらいいのでしょうか?
それは、次週(5月28日)に。



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「戦略と戦術」  2003年5月14日 (第57号)


▼▼今週のご挨拶▼▼

「いいビジネス・ピープル」
もう少し、ピンとくる言葉は無いのでしょうか?
という読者から、「自立成長型仕事人」というアイデアを頂きました。

いいビジネス・ピープルは、自立している。
そして、継続的に成長する。
だから、サラリーマンだろうが、個人事業者だろうが、雇われ人だろうが、
「仕事人」としてのプライドと、自負心を持っているもの。

まさにその通りですね。
そういうわけで、いいビジネス・ピープルのことを、「自立成長型仕事人」
こう呼ぶことは、いかがでしょうか?

カタカナや横文字もいいけど、日本語だけの単語って、明瞭でいいですね。


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▼▼今週のテーマ▼▼ >>戦略と戦術

「勝つこと」
これは、「弱い自分」や、「現状の自分」に勝つことだ。
ということを理解した反面教師君。

そこで、「勝つため」には、何か「戦術が必要」だと考え、
それを手に入れるために、やたらめったら「ハウツー本」を読み漁りました。
戦術とは、戦うための武器。

でも勝てません。
なぜでしょうか?


▼反面教師君

反面教師君は、いいビジネス・ピープル、自立成長型仕事人になるために、
一生懸命。

「仕事能力がアップ」という本がベストセラーになると、早速購読。
資格ブームなので、司法書士、アナリスト、宅建と、3つの資格獲得に挑戦。
世の中、英語が出来ない人は失格、みたいな雰囲気なので、英会話学校にも
通っている。

プライベートでも気合満々。
ゴルフコンペの前夜、練習場で猛特訓。
雑誌から切り抜いたようなファッションで合コンに参加。
隠れ家的Barがブームになると、そこばっかりに行く。

でも、なかなか実績が上がらないようです。


▼戦略

勝ったか負けたかの判定を下すのは、自分自身。
勝ったか負けたかの基準は、自立成長しているか否か。
これは、前回メルマガでご理解いただいたと思います。

では、勝つためには、自立成長するためには、何が必要なのでしょうか?
そこに登場するのが「勝つための戦略」。

実力があるのに、いつも負けているプロ選手。
彼には、戦略が足りないのです。

仕事が出来そうに見えるのに、なかなか営業成績が上がらない人。
彼にも、戦略が足りないのでしょう。

勝つためには、勝つための戦略がある。
そこを、まずは押さえましょう。


▼戦略と戦術

戦略とは、「長期的展望に立って定めた目標を、達成するための計画、作戦」
のこと。
そして戦術とは、「戦略を実行するのに使う手段、テクニック」。
目標が「あの武将を倒すこと」だとすると、
戦略は、目標達成するための作戦や計画。
戦術は、作戦や計画実行する際に使う武器。
とでも考えましょうか。

よって、定めた目標によって、戦略は大きく変わってきます。
目標が、「会社の経営者になる」ことなのか、「優れたビジネス・ピープル
になる」ことなのか。
「1億円の収入を得る」ことなのか、「好きな仕事を見つける」ことなのか。
それぞれ、戦略が大きく異なります。

また、戦略が異なると、当然ながら、使う武器である戦術も異なります。


▼まずは戦略

まず、押さえておくべきことは、
目標設定 → 戦略を定める → 使う戦術を手に入れる → その実行。
この流れです。
逆の流れはありえません。

ところが、テクニックである「戦術」にばかり目が向いている人を
多く見かけます。
「戦術」は「戦略」を達成するための手段であり、戦略なき戦術は無意味。
行き当たりばったりの戦術やその実行は、貴方の人生を疲弊させ、
散発的な生活となるだけです。


▼戦略なき戦術

では、自分人生の経営者、自立成長型仕事人、いいビジネス・ピープル。
彼ら彼女らにとっての、戦略なき戦術、行き当たりばったりの行動とは、
どんなものなのでしょうか?

営業マン。
売上げを伸ばすために、安易に割引をしてしまう。
それによって明日の売上アップには繋がるだろうが、明後日の利益には
逆にマイナスとなることもあるでしょう。

資格の試験。
公的資格を獲得するために、公式を丸覚えで試験に臨む。
例え合格しても、仕事に結び付くこと、役立つことはほとんど無いでしょう。

明日はゴルフのコンペ。
そこで、慌てて半年振りに練習場に行く。
これでは、試験の一夜漬けと同様、何も体には残らないことでしょう。

女性にモテたい。
雑誌で取り上げられているブランド品にすぐ飛びつく。
それによって中身の無い女性は近づいてくるかもしれないが、その結果も中身
が無いことでしょう。

そうなのです。
いずれもが目前の目標は達成出来るかもしれません。
でもそれは短絡的であり、「勝利」は淡雪のように直ぐ溶けてしまいます。
肩が凝るからって、マッサージに行っても、直ぐ元に戻ってしまうようなもの。
肩凝りを治すには、根本から生活習慣を改め、ストレッチを継続する必要が
あります。

要は、テクニックである「戦術」に走る前に、「戦略」を立てること。
これが何よりも重要ですね。


▼「不」の解消

では、戦術の前にある戦略。
戦略の前にある目標。
どうやれば、定められるのでしょうか?

一番カンタンな方法は、「不」の解消と、「〜したい」の明確化です。

勝つ企業、勝つ営業マン、勝つプロ選手。
いずれにも共通するのが、「不」の解消に最大の関心を寄せています。
不とは、不満、不平、不安、不足、不快、不評、不明などのこと。

勝つ企業は、取引先や従業員の「不」を取り除くことに関心を寄せている。
勝つ営業マンは、お客さんの「不満」「不足」の解決に躍起になっている。
勝つプロ選手は、自分に不足している技術やパワーを鍛えることに努力。

勝つために必要な「不」の解消。
自分の「不」は何だろうか?
これを考えることが、戦略や目標を定める、うってつけの方法です。


▼〜したいの明確化

同じように、勝つ企業、勝つ営業マン、勝つプロ選手。
いずれにも共通するのが、「〜したい」を明確化していることです。

勝つ企業は、「こういう企業になっていたい」というのが明確。
勝つ営業マンは、「このお客さんの注文を絶対に取りたい」が明確。
勝つプロ選手は、「打率3割以上をとりたい」などが明確。

勝つために必要な「〜したい」の明確化。
自分の「〜したい」は何だろうか?
これを考えることも、戦略や目標設定を容易にさせます。


▼最後に

みんな、仕事にプライベートにって、忙しいですね。
だからこそ、時間もお金も大切に使いたいもの。

無駄なテクニック(=戦術=手段)を手に入れている暇はありません。
また、テクニックをたくさん持っていても、使わないと意味がありません。

資格の獲得、英語が出来るようになる、流行のファッションを身に付ける。
どれも、手段であって、目的ではありません。
その辺のことを念頭に置いて、テクニックを得ることに努めてください。

自立成長型の仕事人になる(目標)。
それには、自分自身の価値を高める(戦略)。
そのために、自分の不得意分野である英語を勉強する(戦術)。
これはいいですね。

ゴルフの腕を磨きたい(目標)。
それには、まずは自己ベストの更新を目指してみる(戦略)。
そのためには、基礎からもう一度やり直して練習(戦術)。
これもいいです。

でも、皆が英語を勉強しているから自分もやる。
明日のコンペで良い順位を得るためにゴルフ練習場にいく。
これら、やらないよりはやった方がいいのでしょうが、
多分、何も「身に付かない」ことでしょう。

では、また次週。


▼マネジメントの方へ

部下に何かを指示する際、その背景となっている戦略を説明していますか?

貴方や貴方の会社の「不」を把握していますか?
貴方や貴方の会社の「〜したい」が明確ですか?

マネジメントに必要な資質。たくさんあります。
その中で、特に重要なのが、会社が成長するための、最適な戦略を立てら
れること。
それは、マネジメントである貴方自身の成長にも繋がっていることです。


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▼▼次週のテーマ▼▼   5/21配信

>> 戦略を立てる

戦略と戦術の違いはわかった。
戦術は単なるテクニック(手段)であって、その前に戦略がある。
「不」や「〜したい」を考えることが、戦略や目標設定には役に立つことも
これも理解した。

でも、でも...。
肝心の、勝つための戦略が、具体的に定まらない。
どうすれがいいのでしょうか?
それは、次週(5/21)に。



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「勝つこと」  (いいビジネス・ピープル化シリーズ 第一回)  03年5月7日  (第56号)


▼▼今週のご挨拶▼▼

今年のゴールデンウィークは、飛び石で、残念でしたね。
長い休みを取りたいものです。

「日本人は、欧米人に比べて働き過ぎだ」と言う人がいます。
しかし実際には、デキる欧米のビジネス・ピープルは、日本人よりも多く
働いています。

違うのは、しっかり努力し、働いた後に、ちゃんと「自分や家族へのご褒美」
として、長期休暇を取るという慣習です。

良く働き良く遊ぶ。
飛び石のゴールデンウィークでは難しいかもしれませんがね。


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▼▼今週のテーマ▼▼ >>勝つこと

いいビジネス・ピープルになるには、勝つことが必要。

但し、ここで言う「勝つ」とは、世に言われている「勝ち組」「負け組」
のことではありません。
ましてや、受験戦争や出世競争での「勝ち負け」とも異なります。

では、”いいビジネス・ピープル”になる上での「勝つこと」とは、
どんなことなのでしょうか?


▼反面教師君

勝ち負けに拘りすぎる反面教師君。
彼は、ともかく負けることが嫌い。
単なる負けず嫌いなら、それはOKなのですが、彼は違います。

営業成績の良い同僚に対し、営業の邪魔をしようとする。
出世見込みの高い同期について、悪口を陰で言う。
ともかく、自分が負けそうな相手の足を、引っ張ることばっか考えるのです。

合コン、他の男に注目が集まることを、とっても嫌う。
ゴルフでは、ズルをしてまで、他人に勝とうとする。
ともかく、自分が優位に立っていないと、気が済まないようです。

一方、結果に全く無頓着な反面教師君。
彼は、何をやっていても、結果なんて気にしない。
単なるマイペースなら、それはOKなのですが、彼は違います。

営業成績が上がらなくても、「不景気のせい」にしてしまう。
出世見込みが無いのは、「上司に恵まれてないから」と思っている。
ともかく、悪い結果が出ると、誰か他に責任転嫁してしまうのです。

勝負事に負けても、「自分は力が無いから仕方ない」って言う。
出来ないことがあると、「まあ、いいや」って直ぐに諦める。
ともかく、前に進もう、克服しようっていう気持ちが無いのです。


▼勝つこと

まず、”いいビジネス・ピープル”にとっての「勝つこと」
について定義します。

勝つこと。
これは、「他人に勝つこと」ではなく、「自分に勝つこと」を指します。
冒頭に述べました通り、「勝ち組」「負け組」でも無い。
受験戦争や出世競争で、他人に勝つことでも無い。
あくまで「自分に勝つ」ということです。


▼他人に勝つ

一般的に言われている「勝ち負け」では、あくまで他人が勝負の対象です。

しかし、”いいビジネス・ピープル”にとっての「勝つこと」。
その対象が他人ではダメな理由は、勝敗の結果が「他力本願」「他人依存」
になってしまうからです。

他力本願・他人依存になってしまうとどうなるか。
勝ち続けて、”いいビジネス・ピープル”になれるかもしれません。
しかし、勝ち続けているのに、”いいビジネス・ピープル”からどんどん
離れていく場合もあります。

どういうことでしょうか?


▼出世競争

仕事上での勝ち負けの対象が「他人」の場合。
社内での出世や、期末に良い評価を受けることが、「他人に勝った」こと
になります。
また、出世や評価を決めるのも、他人(上司)です。

つまり、勝負の対象が他人で、その審判(判定を下すの)も他人。

勤め人である限りは、出世は大切。
仕事には、成果がつきもの。
それらは決して否定しません。

ただ、勝負の相手である他人、審判である他人が「入れ替わったら」
どうしましょうか。


▼審判という他人の入れ替わり

例えば、「短期的な収益」のみを、評価の対象とする上司。
彼の元では、がむしゃらに、顧客に売り込みをし、ともかく取れる利益は
直ぐに取りに行くこと。
そうしないと、評価されない=勝負に負ける。

短期的利益の追求は、顧客からはクレームが来るし、長期的な視点が
持てなくなってしまうことがあり得ます。

そして、「顧客との長期的関係を重視し、長い目で利益を取りに行く」
ことを重視する上司に代わったとします。
顧客が離れ、長期的な視点が持てなくなったその営業マンは、昨年まで毎年
勝っていたのに、今年からは負けが続くこと必至です。


▼勝負の対象という他人の入れ替わり

例えば、野球のチーム内にいるライバルに勝ちたいと思っているとする。
ライバルが3割の打率の際、3割以上を打てれば勝ちになる。
そうなると、人間弱いもの。
3割打てただけで嬉しくなり、そこで成長はストップ。

しかし、3割5分の好打者が、新たに戦力として加わったら、いきなり負けに
転落してしまいます。

遊び仲間とは、いつも「女の子から教えてもらった携帯番号の人数」が
競い合いの対象になっていたとします。
で、貴方はそれに専念。

しかし、いつしか年を取り、仲間うちでの自慢は、「生涯のパートナー」を
ゲットすることに移っていった。
ここで、貴方の勝負は終わりですね。


▼判定基準

以上より、勝ち負けの対象が他人の場合。
勝ち負けの判定基準を、自分ではコントロールできません。

そうなると、貴方の人生プラン、キャリアプラン、能力アッププランなどが、
毎年ブレてしまう。
と言うよりも、「他人が決めている」ようなもの。

ブレてしまうと、いいと思った行動が、逆にマイナスになるってことが多発
するのです。

勝とうと思って懸命に戦ってきた土俵が、いつのまにか他の土俵に入れ替わ
ってしまう。
常に、新しい土俵を追い求めるのも一つの生き方かもしれませんが、何か
虚しいものですね。


▼自分に勝つ

では、自分に勝つって何でしょう?

何かを成し遂げるには、いろんな難関を克服しなくてはなりません。
ハードルを越える努力が必要です。

自分に勝つとは、努力して難関を克服すること。
一生懸命、ハードルを越えようとしてみること。
戦う相手は、あくまで「弱い自分」です。

そして、勝ったか負けたかの判定は、自分ですればいいのです。
決して、他人が判定するのではありません。
また、他人との比較でもありません。

審判は自分。
やるのも自分。
比較する相手も自分。

そして、自分相手に常勝している人は、成長を続けていきます。


▼最後に

シリーズの第一回目は、自分に勝つこと。
”いいビジネス・ピープル”になるために、これからいろんなことを
述べていきます。
その最初に、頭に入れておきたいことが、今回の内容。

勝つために努力するより、酒を飲んだくれて、休日はずっと昼寝をして
いたいですね。
でも、勝つために努力した後に飲む酒。
がんばった後にもぐるお布団(ベッド)。
こっちの方が、甘味ですよ。

では、また次週。


▼マネジメントの方へ

企業の経営者や、部下を抱えているマネジメントの方。
他人をマネージ(指示・指揮)する際に、最も必要とされる資質は、
「自分をマネージ出来ること」です。

自分をマネージ出来ない人は、他人のことなんて出来るはずありません。
いや、正確に言うと、自分をマネージ出来ないような上司の言うこと
なんて、部下は聞きません。

で、自分をマネージする際のキーとなるのが、「自分に勝つ」ということ。

決して、勝負の矛先を他人に向けないで下さい。
勝った負けたの相手は、自分です。
もちろん、ビジネス上において、競合他社に勝った負けたってのは
あります。
競争相手に勝つことは、企業経営には必要であること、言うまでも
ありません。

でも、それは短期的、短絡的な視野の範囲。
あくまで、いいマネジメントは、長期勝負で、自分に勝つこと。
これに専念してください。

結果として、部下が付いてくるし、競合他社を倒すことになります。


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▼▼次週のテーマ▼▼   5/7配信

>> 戦略を策定

「勝つ」という意味を理解した反面教師君。
「勝つため」には、何か「戦術が必要」だと考えました。
戦術とは、戦うための武器です。

そこで、やたらめったら「ハウツー本」を読みました。
「お勉強」もしました。

でも勝てません。
なぜでしょうか?
次回(5月14日)に、お会いしましょう。



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「いいビジネス・ピープル化」   2003年4月23日  (第55号)


▼▼今週のご挨拶▼▼

ヤンキースで活躍している松井って、すごいですね。
実績を上げているってこともさることながら、あの生き方がです。

日本にいても、たくさんホームランを打ち、高い収入を得て、
最後は巨人軍の監督になれる可能性は高いのに。
でも、あえて挑戦の道を選んだ。
更に自己向上が出来る場を選択した。

松井のような収入や知名度は、我々一般人には程遠い世界ですが、
あの生き方の少しでもいいので、真似したいものですね。


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▼▼今週のテーマ▼▼ >>半年間で”いいビジネスピープル”になろう

Private Brainファンの皆様へ。

いよいよ、「いいビジネス・ピープルになるには」をシリーズ化します。
題して「半年間で、貴方も”いいビジネス・ピープル”」。

今までのメルマガでは、”いいビジネス・ピープル”になるための考え方を、
いろんな角度から解説してきました。
そして、どんな考え方がベースとなっているのか、大分ご理解を頂いたと
思います。

そこで、約半年間に渡り、”いいビジネス・ピープル”になるには、
どうすればいいのか。
これを、構造的に順序だてて解説して参ります。
今までが、雑誌の乱読だとすると、これから半年間は、ある専門書を一冊、
精読するみたいなものです。


▼いいビジネス・ピープルは、自分人生の経営者

耳タコかもしれませんが、もう一度、解説させて下さい。
貴方は、今よりも優れたビジネス・ピープルになりたいと思っている。
もっともっと、より良いビジネス生活を送りたいと望んでいる。

これだけは確かですね。
だって、このメルマガをご愛読いただいているのですから。

で、その望みが達成出来るか否か。
それは、自分次第ってことも、十分にご認識されていることでしょう。

今よりもより良くなるか、それは自分次第。
これって、会社の経営者と、同じだと思いませんか?

経営者は、会社を今よりも良くしようと、日々勤しんでいます。
会社の価値(株価)を高める。
従業員をハッピーにさせる。
いろんな面で、良い会社にすることが、経営者の責務です。
それが達成出来るか否か。それは、経営者次第。

どうです。同じですね。
一般的な会社の経営者と、「自分人生」という会社の経営者。
会社の経営者は、会社を「いい会社」にするためにがんばっている。
自分人生の経営者は、自分を「いいビジネス・ピープル」にするために
がんばる。


▼どうやって?

では、どうやったら、”いいビジネス・ピープル”になれるのでしょうか?

会社経営者は、会社を良くするために、いろんな戦略や手法を用います。
これと同じことを、貴方自身にも当てはめるのです。
自分人生の経営者である貴方が、”いいビジネス・ピープル”になるために、
同じような戦略や手法を使うのですね。

具体的には、”いいビジネス・ピープルになるための”経営戦略に始まり、
マーケティング、財務や会計などに至るまで。
まさに、企業経営手法と同じ。


▼例えば

一例を挙げます。
企業経営で最も重要なことは、経営者が理念やビジョンを掲げ、
経営目標を定め、それを従業員等に納得してもらい、浸透させること。
そして、全社一丸で、ビジョンや目標達成に邁進する。

”いいビジネス・ピープル”になるために、最も重要なこと。
それは、自分のビジネス、あるいは人生そのもののビジョンを掲げ、
その目標を定め、まい進することですね。

もう一つの例。
経営とは、Plan-Do-Seeのサイクルが重要。
つまり、分析計画→実行→計画や戦略の見直しという流れです。

いいビジネス・ピープルは、自分の仕事、あるいは生活において、
同じことを行っています。
計画→実行→見直し(反省)ってね。

以上のようなことを、深く掘り下げ、解説。
これを、半年間に渡り、連載でお送りしていきます。

是非、お楽しみに。
半年後には、今以上に”いいビジネス・ピープル”になった、
より良い人生を送っている。
そんなご感想を、皆様からお聞きしたいものです。


▼マネジメントの人へ

貴方が、マネジメントの人の場合。
どんな経営戦略や手法を使っていますか?
マーケティングとか、財務や会計とか、経営には重要不可欠なノウハウ
(専門性)とは何だとお考えですか?

これらのことは全て、「会社やビジネス」を対象としています。
今回の「いいビジネス・ピープル化」シリーズは、この対象を「貴方自身」
に置き換えるものです。

自分をマネジメントする。
これは、会社や部下をマネジメントする以上に、難しい。
でも、これが出来ないと、真のマネジメントとは言えない。

その辺のことは、よくご理解されているものとは思いますが、改めて、
順序立てて、読んでみて下さい。


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▼▼次週のテーマ▼▼   4/30配信

>>いいビジネス・ピープル化 第一回 「勝つこと」

いいビジネス・ピープルになるには、勝つことが必要。

但し、ここで言う「勝つ」とは、世に言われている「勝ち組」「負け組」
のことではありません。
ましてや、受験戦争や出世競争での「勝ち負け」とも異なります。

では、いいビジネス・ピープルになる上での「勝つこと」とは、
どんなことなのでしょうか?

それが、次週(4月30日)にお送りする、”いいビジネス・ピープル化”
シリーズの第一回内容です。
お楽しみに!



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「プライオリティー」   2003年4月16日  (第54号)


▼▼今週のご挨拶▼▼

統一地方選挙も漸く終わったって感じ。
街頭演説がイヤでも耳に入ってきましたね。

その中で、「景気を回復させてみせます」って演説していた立候補者が
多かったこと。
個人的には、私はそのような候補者を信用しません。
なんか、非現実的。
それに、そもそも一議員の力で、景気回復できるはずありません。

どうせ言うなら、こんな演説はどうだろうか?
「景気を回復させるほどの力は、私にはありません。」
「でも、不景気が続いても、貴方が努力すれば、収入は増えるはず。」
「そこで私は、貴方の努力の支援をします。」
「例えば公共の勉強の場を作るとか、職業訓練への財源を増やすとか...。」

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▼▼今週のテーマ▼▼ >>プライオリティー

貴方の時間やお金、体力には限りがあります。
限りある中で、何を優先すべきか、何にプライオリティーを置くべきか。

貴方は、仕事と家族、どっちにプライオリティーを置いていますか?
今日の24時間、何を最優先して予定を決めましたか?
今晩、合コンすることと、自宅で勉強すること、どっちを取りますか?

迷いますねー。
で、迷いばかりの人生を、カンタンに過すには....。


▼反面教師君

いつも決断できずに迷ってばっかの反面教師君。

「今週末は、仕事が忙しいので出社してくれ!」
と上司から、いきなり命令。

「何言ってんの。今週末は子供と一緒にピクニックに行く約束よ!」
携帯で相談した妻は切り返してくる。

「バカヤロー、仕事は仕事だ。遊びなんて後にしろ!」
上司に週末の予定の話をすると、怒鳴られる。

「もういいわ、私たちだけで勝手に行くから!」
も一度相談すると、妻から三行半。

結局、どちらからも反感だけを買ってしましました。

既存取引先のA社は、大きな利益を得ることが出来る相手。
でも、いつ取引停止にされるか、わからない。

新規に取引しようと試みているB社は、利益率は低いが、長期的な契約が
可能な相手。
しかし、取引の条件としてB社からは、A社との取引をやめることを通達さ
れている。

そして、どっちの得意先にもいい顔しているうちに、彼は両者怒らせてし
まった。
そう、どっちも失ってしまったのだ。

TVも観たい、勉強もしたい、友人とも遊びたい。

良く言えば欲張りなのだが、結局はどれもどっち付かず。
結局は連ドラも飛び石でしか観てないけど、勉強も中途半端。
友人からもあまり誘われなくなってしまっている。

そう、反面教師君は、あれもこれもって悩んでいる間に、
時間だけは経過し、反発をくらい、どれも中途半端に終わらせてしまうの
です。


▼プライオリティー

プライオリティーの意味はお分かりですね。
「優先すること」、「優先事項」、「より重要なこと」。

どんな事にも、優先度合いってあります。

仕事とプライベート。
恋人と友人。
今の仕事と、将来の勉強。

何を選ぶかが、プライオリティーの違いになってきます。


▼ノンプラ人間

全ての事にプライオリティーってのはあるはずですが、行き当たりばった
りで、プライオリティーを持っていない人。
「ノンプラ」人間が、たーくさんいますね。

反面教師君は典型的なノンプラ人間。

何か行動を起こす際には、必ず選択をしています。
結果として、どっちかを優先しているのです。
プライオリティーは付けることが出来るはずです。


▼上位概念

プライオリティーの付け方ですが、「上位概念から」というやり方があり
ます。

上位概念とは、二つの事柄に対し、一方を包括する概念のこと。

例をあげると。
「男」「女」の上位概念⇒ 「人間」
「東京」「大阪」の上位概念⇒ 「日本」

まずは上位概念からプライオリティーを付けていき、段々と下位にも付け
ていきます。
貴方という人間、貴方の生活を順番にプライオリティーを付けていくこと
ができます。


▼プライオリティー図

上位概念・下位概念で分けていくと、ツリー形式になります。

最初に最上位の概念があり、その下位概念が二つに分岐し、それぞれの
下位概念にもまた、二つの下位概念付いている。
この作業を繰り返して、図として記入すると、「プライオリティー図」が
出来上がります。


▼例えば

自分の生活のプライオリティー図を作ってみました。

     生活
    /  \
   仕事   家族
   / \
  出世  自己実現
 /  \
収入   地位


プライオリティー図は、一種類だけではありません。
個別の項目でも作り上げることが必要です。

例えば一つのプロジェクトを遂行中だとします。
その際の上位概念が「プロジェクトの成功」。
その下位概念に「高い利益率の獲得」と「永続的なプロジェクトの組成」
という下位概念。
「高い利益率の獲得」の下位概念に、「短期的利益」と「長期的利益」
という下位概念。
こんな感じで、ずーと下位まで降りていきます。


▼選択できない時は?

以上のやり方で貴方の仕事、生活、人生のプライオリティー図を
作っていくのですが、どうしても二者選択できないことって、ありますね。

それこそ、「仕事」と「家庭」。
両方大切ですもんね。

そんな時、どうするのか?
それには、3つの方法があります。

1つ目は、比率を決めること。
例えば、基本的には家庭にプライオリティーを置くが、3回に1回は仕事を
選択する。

2つ目は、場合分けすることです。
例えば、週末はどんなことがあっても家庭優先。
平日は、家族の記念日でない限りは仕事優先する。

3つ目は、条件付けすることです。
例えば、家族が納得する代替の案を出せた場合には、仕事優先だが、出せ
なかった場合にはどんなことがあっても家庭優先。


▼整理のため

以上のようなプライオリティー図。

実際には、日々の生活は流動的であり、フレキシブルに対応することも
必要です。
形式的に、画一的なプライオリティー図に固執することは、困難でもあり、
得策ではありません。

それでは、何故プライオリティー図を作成するのでしょうか?

それは、頭の中を整理するためです。

判断を素早く的確に、そして、場当たり対応を避けるためです。
プライオリティー図を意識して行動していれば、プライオリティーにより
選ばれなかった相手に対して、必要なフォロー行動が可能です。


▼反面教師君

もし、反面教師君にもプライオリティーっていう概念があったら、冒頭に
挙げたようなことは回避できたはずです。

仕事と家庭。
それぞれに、約束が守れない、緊急対応できない場合の話をしておけば、
総スカンなんて事態はおきえません。

短期的利益と長期的利益。
ビジネスに対する方向性さえ定まっていれば、どっちを優先すべきか明確
なはずです。

この1年間は勉強に専念し、翌年から友人関係を優先する。
このように切り分ければ、どっち付かずの状態を回避できるはずです。


▼最後に

とは言いながら、難しいですよね、プライオリティーを付けるって。

まあ、最後に申し上げたいことはこんなことです。

迷っているってことは、どっちを選択しても、人生の大勢には影響がある
訳ではないと考えられませんか?

大勢に影響無いのであれば、迷って時間だけ経過する事が、損だと考えて
みませんか?

どっちを選択しても、長い人生、大して変わりがない事が多いのです。
悩んでいる時間が、悩んでいる姿が問題になってしまうのです。
傍目に決断力がない人だと見られたら、いい仕事も、いい家庭も作ること
はできません。

プライオリティーを選択が必要になる前に用意しておく。
それが、あなたのイメージアップに役立つと思います。


▼マネジメントの人へ

貴方が、部下や社員を使っているマネジメントの場合。
特に、貴方が付けるプライオリティーって、大切になります。
言うまでもありませんね。

貴方が動かしている部署、会社。
その方向性が定まっていないと、部下は日々のお仕事に迷いが生じます。

方向性が定まっていると、お仕事や取引先、その他のことにプライオリティー
を付けることが可能となります。

そして、組織全体としてのプライオリティー図を、部下と共有します。

すると、部下は、日々の行動を、年間の計画を、的確に定めることが出来ま
すね。
これが、効率的に、且つ、貴方の思う通りに、部下や組織を動かす、とって
も重要なこととなります。


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▼▼次週からのシリーズ▼▼   4/23配信

Private Brainファンの皆様へ。

いよいよ次週から、「いいビジネス・ピープルになるには」をシリーズ化
します。
題して「半年間で、貴方も”いいビジネス・ピープル”」。

今までのメルマガでは、”いいビジネス・ピープル”になるための考え方
を、いろんな角度から解説してきました。
そして、どんな考え方がベースとなっているのか、大分ご理解を頂いたと
思います。

そこで次週からは、約半年間に渡り、構造的に順序立てた解説をして参りま
す。
イメージとしては、一つの書籍を一章ごとにお送りするように。

是非、半年間、継続して読んでみて下さいね。
きっと半年後の貴方は、”いいビジネス・ピープル”になっているはずです。

”いいビジネス・ピープル”になるのと”いい会社”になるのは、同じ考え
方。

貴方は「自分の人生」という会社の経営者です。
経営者ならば、いい会社にする=いいビジネス・ピープルになる。
こう目指したいもの。
そのための戦略、考え方、手法を、シリーズものとして半年間、お届け致し
ます。



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「理論と直感力」  2003年4月9日  (第53号)


▼▼今週のご挨拶▼▼

フレッシュな気持ちで新年度を過していらっしゃいますか?
年度末は、貴方の「自分資産」の見直しを行いましたか?

実はこれら、私自身が、自分への忠告として自省を込めて言っているのです。
サクラが咲いて、プロ野球が開幕して。
そんな「周辺」の変化が無いと、なんとなく過してしまう新年度始め。

是非、このような「流されてしまう生活」を打破したいものです。


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▼▼今週のテーマ▼▼ >>理論と直観力

貴方は、理論派? それとも直観力派?

もし前者なら、理論通りに事が進まないって、悩んでいませんか?
もし後者なら、理論武装をしてくる頭デッカチ君に、いつも負けていません
か?

ビジネスをやるにあたり、理論と直観力、どっちが大切なんだろう?


▼反面教師君

理論派の反面教師君。
お仕事はいつもこんな感じです。

例えば経営。
MBAで学んだ経営理論をそのまま使ってしまう。
「グロービスの経営戦略の教科書に書いてあった手法」が一番だと思い込ん
でいるからだ。

例えば投資。
投資には、投資理論ってのがある。
で、投資理論のベースは、投資ポートフォリオであり、DCF法っていう企業評価
手法。だから、何かにつけて投資する際には、これらの公式に当てはめてしまう。

例えば営業。
マーケティングのテキストが氾濫しているが、その多くがポーターという偉い人
が考え出したもの。
だから、お客さんが感情型のオヤジだろうが、脳天気な主婦だろうが、ポーター
さんの書いたマーケティング手法をついつい使ってしまう。

一方、直観力派の反面教師君。
お仕事はいつもこんな感じです。

例えば経営。
「経営なんて理論ではなく実践だ」が彼の口癖。
だから、ともかく行き当たりばったりの指示。
考えるより行動、ってのが行動原則になっている。

例えば投資。
「投資は気合だ。」
っていう、わけのわからない持論。
だから、「これはいい」って思ったことに対しては、あまり深く考えずに投資
をしてしまう。

例えば営業。
「なんていっても営業は人間関係。」
この説を曲げない。
だから、取引先が何と言おうとも、「まあまあ、まずはお酒でも飲んでお話し
ましょう。」以外の営業が出来ない。


▼理論派とは

どんなお仕事にも、理論ってのは付き物です。
経営も投資も営業も...。

で、理論派は、どんなお仕事もビジネスも、頭から入ることを信条としていま
す。
行動よりも頭脳。
体よりも頭。

理論派が、タコの仕入れをしに魚河岸に行くと、こうなります。
「あのタコは、理論的にはイキがいい。」
「だって、色艶は教科書の写真と同じだし、今の季節が最も旬のはずだから。」

彼はタコを食べたことがありません。
それでも、理論を信じ、タコを仕入れてしまいます。

そして、悲惨な結果を招く。
だって、理論と現実は異なるのですから。

理論上イキがいいタコでも、食べてみるとそうでもないってこと、よくありま
す。
あるいは、食べたことがないので、理論的な説明しかお客さんには出来ないの
です。
だから、信頼性が無いっていうか、胡散臭く感じられてしまう。


▼直観力派とは

どんなお仕事も、結局は人間がやるものです。
財務も会計もITも人材開発も...。

で、直観力派は、どんなお仕事もビジネスも、体から入ることを信条としてい
ます。
理論よりも行動。
頭よりも体。

彼は理論をお勉強したことがありません。
それでも、自分の直感力を信じ、タコを仕入れてしまいます。

そして、悲惨な結果を招くのです。
だって、理論が現実に勝ることって多くあるのですから。

直感で「これはいい」って思っても、自分の眼力が衰えていることは信じよう
としません。
あるいは、「これはいい」ってことを上手に説明出来ないので、理論的に説明
できる理論派の競合相手に、いつもお客さんを取られてしまいます。
だから、「がんばったのにダメだったね」、って言われて終わってしまう。


▼スポーツだと

理論と直感。
もう少し解りやすくするために、テニスを取り上げてみましょう。

理論派は、テニスのハンドブックを精読。
デジタルカメラでスウィングを常にチェック。
そして、自身のスウィングと理論上のベストなスウィングの差異を見つけ出し、
修正します。

試合中も、理論的なスウィングを心がけるために、どこかギクシャクとし、
自然な動きが出来ません。

一方、直観力派は、ハンドブックなんて読みません。
スウィングは、感覚で覚えただけ。
そして、強烈なサーブが打てなくなると、「ともかく走り込みが足りない」
って、すぐに根性物語を始めてしまうのです。

試合中も、気合先行型で、スウィングは汚い。醜い。


▼どっちが重要?

で、ここから漸く本題です。

お仕事もプライベートも、スポーツもお遊びも。
理論と直感、どっちが重要でしょうか?

その解は、「どっちも重要だ」としか言いようがありません。
ただ一つ言えることは、どっちかに偏っている人が多いってこと。
これだけは事実です。

そうなんです。
理論派は、自分がお勉強した理論や知識にばっか、頼ろうとします。
だから、直感力なんて二の次。
と言うよりも、直感をバカにさえしています。

一方、直感力派は、自分の直感、皮膚感覚、経験にばっか、頼ろうとします。
だから、理論なんて二の次。
と言うよりも、お勉強が大嫌いで、理論を学ぼうとすらしません。


▼最初はどっちが勝つ?

で、理論派と直感力派。
勝負したらどうなるでしょうか?

たいていが、最初のうちは、理論派が勝ります、勝ちます。
理論的に説明されたことに対し、反論出来ないでいると、どうしても「やり
こめられてしまう」ものです。

米国から導入されている各種のビジネスもそうですね。
オツムのいい外人さんが「経営とはこうやるものだよ」って言う。
それに理論武装出来ない日本人は、渋々従ってしまう。

金融理論に優れた金融機関の人が、「最新のファイナンスってのをお教えし
ます」って言う。
で、多くのオッサン経営者たちは、いつのまにかそれを「取り入れさせられ
てしまう」のだ。


▼最後はどっちが勝つ?

ところが、もし長期戦となり、しぶとく直感力派ががんばった場合。
この際には、直感力派が、勝ってしまうことが多々あります。

理論派ってのは、あまり長くは持たないのですね。
だって、所詮は理論であり、机上の空論であり、現実離れしていることが多い
のですから。

一方、直感っていうのは、これは大したものであり、人間の遺伝子にまで組み
込まれている、長年蓄積された「知見」です。

戦いの当初、理論派の言う理論に何ら反論できなかった直感力派の人。
でも、なんとかがんばって、長期戦に持ち込めば、理論派は自然にボロが出て
しまい、いつのまにか直感が勝ってしまうものなんです。

まあ、実際にはそんな長期戦に持ち込まれるほど、理論派はバカではありませ
ん。
よって、理論派の理論に、えてして短期的に、直感力派は飲み込まれてしまう
のが、実情ですがね。


▼理論(知識)は使うもの

それはさておき、貴方が理論派の場合。
是非、次のことを心がけてください。

それは、「理論や知識は使うもの」ってことを。
そして、使えば使うほど、直感力が身につきます。

理論をベースにした上で、直観力が養われたら、もう怖いものはありません。
理論と直感の間を行き来し、どんなビジネス相手でも、難しい業務でも、何
なりとこなしてしまうことでしょう。

でも、理論は砂上の楼閣です。
机上の空論です。
使わないと、いつしかボロが出てしまいます。
あるいは、使わないと、不良債権化して、蓄積していくだけです。

是非、理論や知識をどんどん使って、直観力の肥やしにしてあげましょう。


▼直感は磨くもの

次に、貴方が直観力派の場合。
是非、次のことを心がけてください。

それは、「理論派の口車に乗せえられない程度の理論は身に付ける」ってこと
を。
そして、貴方が得意とする直観力に、最低限の理論を塩コショウで加えるだけ
で、もう貴方は完全武装です。

理論派が、金融商品を進めてきた場合、貴方はその専門用語に惑わされること
はなくなります。
米国の上司が、知識を振りかざしてきた場合でも、貴方はもう大丈夫。

直観力は理論に絶対に勝ります。
理論は、少し机の上でお勉強すれば身に付くもの。
でも、直観力は、一朝一夕には身に付きません。

長年の経験と貴方の遺伝子に組み込まれた知見。
これは、そこらへんにいる頭デッカチ君が絶対に手に入れることが出来ないも
のです。
いや、頭デッカチ君は、直感力を養うために「現場」に降りることを、疎みま
す、嫌います。

是非、少しばかりお勉強して、理論派の理論武装を撃破できる程度の理論
(知識)を身に付けましょう。


▼最後に

どんなことに対しても理屈っぽく説明をこねる男性。
まあ、まず女性にはモテませんね。
「この料理、どう?」と聞いてきた彼女に対し、
「うん、塩の量が小さじ一杯足りなくて、火加減がやや強すぎるかな。」

「イラク戦争について、どう思う?」という問いかけに対しては、
「イスラム主義と帝国主義のぶつかり合いで、グローバルには.....。」

なんか、お付き合いしていて、疲れそう。

一方、ロジカルな説明が出来ない男性。
これも、女性には好かれないってのが現状です。
「この料理、どう?」と聞いてきた彼女に対し、
「いいんじゃない。」

「イラク戦争について、どう思う?」に対しては、
「よくわかんねーよ!」

なんか、オツムの中が空っぽで、長いお付き合いはしたくない。

お仕事もプライベートも。
理論と直感、双方が必要なのですね。
どっちからに偏るのはダメ。

双方の磨きをかけることが、優れたビジネス・ピープルには必須です。

以上、これって、理屈っぽ過ぎますか?


▼マネジメントの人へ

マネジメントの人には、理論と直観力の双方が必要なこと、言うまでもありま
せんね。

理論だけのマネジメントでは、従業員や部下は付いてきません。
いくらロジカルに説明してもダメなんです。
そこに「本人はどう思っているのか?」っていう直感の部分が前面に出ていな
いと。

直感だけのマネジメントでは、部下にバカにされるだけです。
今の時代、ロジカルな説明が出来ない上司は、影でバカにされます。
直感で指示を飛ばしたりする上で、ロジカルさを付け加えることが必要です。

あと、意思決定、物事を決めていく際、理論先行型と直感力先行型、これはど
ちらでも構いません。
得意な方で。

理論先行型の意思決定は、理論的に最適な意思決定の候補を絞っていきます。
そして、絞られた候補から最後に選択するのは直感。

直観力先行型の意思決定は、直感で「これはいいな」という感じで候補を絞っ
ていきます。
そして、絞られた候補に対し、後から理論を付け加えていく。

以上、マネジメントの方は、理論と直感、双方を磨いてくださいね。


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▼▼次週のテーマ▼▼   4/16配信

次週のテーマ >> 「プライオリティー」

貴方の時間やお金、体力には限りがあります。
で、限りある中で、何を優先すべきか、迷いますね。
その「優先すること」をプライオリティーって言います。

で、貴方は、お仕事と家族、どっちにプライオリティーを置いていますか?
今日の24時間、何を最優先して予定を決めましたか?
今晩、合コンすることと、自宅でお勉強すること、どっちを取りますか?

迷いますねー。
で、迷いばかりの人生を、カンタンに過すには....。
その解は、来週(4月16日)を待て。



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Private      ■成果主義はあなたを滅ぼす■      第4号
Brain                           2003/04/2
for Business      ★資格を捨て、ビジョンを持て!★
(2,747人)_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/


▼▼今週のご挨拶▼▼

新作メールマガジン、トップ2にランキングされました。

トップにはなれませんでしたが、皆様のお蔭様です。
特に、ビジネス系では難しいと言われている、創刊早々でのランクイン。

ホント、ありがとうございました。

以下、まぐまぐより

■新作メールマガジン発行部数ベスト10 3月31日発行
──────────────────────────────────
このコーナーでは、最近の新創刊マガジンの中から、最も多くの読者さんを集
めたマガジンをピックアップしてお知らせしていきます♪


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▼▼今週のテーマ▼▼ 自分自身の資産を見直そう

あなたは今、何を持っていますか?

いよいよ新年度。
年度末には棚卸し、保有している資産の見直しを多くの企業はします。

そこで一つ提案。
貴方も、「自分自身の資産の見直し」をしてみましょう。

「自分の資産って、不動産や預金のこと?」
ハイ、もちろんこれらも入ります。

資産とは、貴方が有形無形全てを含めて、価値ある全てのものです。


▼反面教師君

リッチな反面教師君と、プアな反面教師苦の2人をご紹介します。

リッチ反面教師君。
彼は、「自分の資産は?」って問われると、次のように答えます。

「俺って、親から受け継いだ田園調布の土地があるんだ、すごいだろー。」
「あと、この前、ベンツのSシリーズを買ったよ。」
「預金? そりゃ、数えたことが無いね、多すぎてわかんないから。」

一方、プアな反面教師君に同じ質問をすると、こう返ってきました。
「俺って、なんて不幸なんだろう。親は貧乏で、何もくれないんだ。」
「車は、中古のカローラを今でも乗っている、うー、ワビシイ。」
「預金なんて貯まんないね。電話の支払いなどですぐなくなっちゃう。」


▼資産の見直しとは?

資産の見直し=資産の棚卸しとは、どんな意味?

あるCD屋さんを取り上げます。
棚には、多数のCDが置いてありますね。
そして、倉庫にも、販売予定のCDが山積しているはずです。

棚卸しとは、「現在、実際にどれだけの在庫があるのか」、
「どれだけ店内にCDが残っているのか」、
これらを、一つ一つチェックし、リスト化する作業のことです。

大体が、月末とか年末、年度末に行うもので、タイトル別にどれだけの
CDが残っているかを、正確につかむための作業ですね。

以上は、狭い意味での棚卸しですが、広い意味では「会社や店舗が持って
いる資産を、正確につかむために、在庫のCDのみならず、全ての資産を
リスト化し、把握する作業」となります。
つまり、どんな資産を持っているかを、整理することですね。


▼優良企業の棚卸し

優良企業は、しょっちゅう棚卸しをします。
そして、棚卸しの対象となる資産は、上述したCDのような「目に見える」
ものだけではなく、「目に見えない資産」についても行います。

目に見えない資産とは、社内の人材であったり、ブランドであったり、顧客
との関係や属性であったり・・・・。

つまり、「ビジネスや収益獲得」に寄与する、見える資産も見えない資産も、
棚卸しするのです。

目的はただ一つ。
それは、自社のことを現状認識するためです。

現状認識すると、会社としてどんな資産があるのか、どんな強みや長所があ
るのか、何が欠けているのかが、必然的にわかります。

で、それらがわかると、では来年度はどんな資産を活かし、どんな強みを伸
ばし、どんなことを補充するのかっていうことが、明確になるのですね。

ヤバイ企業は、場当たり的に経営され、自社の認識が不足しています。
優良企業は、自社を正確に把握し、戦略的に経営を行うものです。
だから、もっともっと優良になっていくのですね。


▼男の資産

では本題に移ります。
タイトルにある。「自分資産の見直し=棚卸し」。

これを是非やりましょう。
年度末は、先週で終わりましたので、一週間遅れで。

で、自分の棚卸しって、どんな資産をリスト化し、棚卸しするの?
っていう疑問がありますね。
ビジネス・ピープルの資産とは、いろいろあるでしょう。

上述したCDのように目に見える資産としては、収入や預金、不動産、車
などありますね。
それらは誰でも理解出来ます。

そして、目に見えない資産とは?
それは、企業の場合の顧客リストとかブランドとかに関連付けて思い浮か
べてみてください。

例えばこんなこと。
*友人や家族。あるいは彼ら彼女らとの関係。
*お勉強したことによって獲得した知識。
*PCの技術とか、鍛えた体。
*実体験に基づき蓄積した知見や直感力。
*周りからどのように見られているかの、自分というブランド。
*どれだけ地域に貢献したとか、人のためになることをやったかという実績。
*読んだ本や観た映画から得た感受性。
*身に付けたファッションセンス。
*将来に対する夢、希望と、それに向かおうという意志。
*そして、得意なこと、好きなこと、やりたいこと。

挙げればきりがないですね。見えない資産って。


▼見えない資産

そうなんです。
企業も人間も、見える資産よりも見えない資産の方が、数が多いのです。
そして、今の時代、価値も高いのですね。

バブルの頃、企業は見えない資産よりも、不動産などの見える資産を優先
しました。
同じように、人々も、見えない資産よりも、高級車やブランド品など見え
る資産を優先しました。

でも今、企業も人も、見えない資産の価値に重きを置くようになったのです



▼貴方の棚卸し

そういうわけで、貴方は見えない資産を中心に、自分の資産の棚卸しをして
みましょう。

目的は?
それは言うまでも無いですね。

これも、優良企業と同じ理論です。

自分を認識するのです。自分には何があるのかって。
自分の得意なことは何だったのか?
自分が目指していることは何なのか?
自分は今年、何をやってきたのか?
どんなことをこの1年間で得ることが出来たのか?

そして、それらを来年度は、どのように伸ばしていくのか?
足りないことをどうやって補っていくのか?

こういう行動が、優良企業と同じように、優れたビジネス・ピープルになるた
めには必要なのですね。

そうすれば、意味なしの高級ブランドを買ってしまうことも減るでしょう。
友達が、ある資格をとったので自分も、なんていう無駄もなくなるでしょう。
勉強するのも、遊ぶのも、自分流に行えるはずです。

でも、棚卸しをしないと、要は何をやっていいのか、何を買っていいのか、
なかなかわからないものですよね。


▼棚に上げる

ちなみに、「自分のことを棚に上げる」という言葉がありますね。
これは、文字通り、上述したことの逆です。

「自分のことは棚に上げて、文句ばっか言っている」人って多いです。
あれって、結局は自分の認識が足りないからなのでしょう。

出来の悪いビジネス・ピープルも、よく「棚に上げる」ことをします。
業績不振の理由を、「景気が悪い」とか、「運が悪い」と、誰か第三者のせ
いにします。
でも、景気が悪くても、絶好調で業績バンバンの人も、たくさんあります。

自分のビジネスで、何かが悪かったという、自分のことは棚に上げて、人
のせいにしてしまうのですね。

あるいは、ライバルの悪口や文句ばっか言うのですね。
そんなビジネス・ピープルには、未来はありません。

自分の棚卸しをした人は、他人の文句やイチャモンなんか言っている暇が無
いのです。
文句言うよりも、自分の今日を認識し、明日を考えるので精一杯なので。


▼最後に

どうでしょうか? 自分の棚卸し。
結構、今まで気が付かなかった資産が見付かるものです。
しかも、無形資産が。

これって、とんでもなく嬉しいもの。
思いもしなかったお土産が天から降ってきたって感じです。

是非、実行して下さいね、自分資産の見直し=棚卸しを。
ではまた次回。


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▼▼コラム▼▼ ☆ビジョン・クリエート☆ by 天野優志

新しい言葉

ずいぶん前から日本語が乱れてきていると言われている。
特に女子高生の間で生まれては消えていく言葉。
その中には面白いって思う言葉があるんだよね。

今、気になっている言葉は、「ビミョ〜」。
漢字で書くなら微妙なんだろうけど、発音も用法も特殊だから
カタカナ書きが適してると思うんだ。

ビミョ〜は、否定的同意語、って言うのかな。
例えばこんなシーン。

仲良し女子高生三人組がダベっていると、そのうちのひとりの彼氏がやっ
てくる。
彼氏と話している友達を見ながら、ふたりがこんな会話をする。
「あの人どう思う?」
「ビミョ〜」

この場合の意味はたぶん、自分に取っては恋愛対象外。
でも好きならいいんじゃない、って雰囲気で使ってる。
だから否定的同意語なんだ。

日本語があいまいな言語だと言われているけど、
もっとあいまいにする言葉が生まれてきているのってなんだか興味深い。

ブッシュ大統領とフセイン大統領と小泉首相。
三人が今回の戦争の是非について討論しているとする。

完全にぶつかり合っているふたりが小泉首相に意見を聞くと答えは、
「ビミョ〜」
同時通訳の人が訳せないだろうなぁ〜、なんて想像すると楽しい。

本当はノーと言いたいけど、言うと揉めそうな時には「ビミョ〜」を使う。
人間関係が希薄になっている今だからこそ、使いやすい言葉として定着して
る。

新しい言葉の意味を考えていると、何か見えてくる。
そう思いませんか?


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▼▼次週のテーマ▼▼   4/9配信

次週のテーマ >> 「理論と直観力」

貴方は、理論派? それとも直観力派?

もし前者なら、理論通りの事が進まないって、悩んでいませんか?
もし後者なら、理論武装をしてくる頭デッカチ君に、いつも負けていませ
んか?

ビジネスをやるにあたり、理論と直観力、どっちが大切なんだろう?
その解は、来週(4月9日)を待て。





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「あいつのこと、嫌い」  2003年4月2日  (第52号)


▼▼今週のテーマ▼▼  「あいつのこと、嫌い!」

仕事上で、「なんとなくあいつのこと、嫌い!」って思う人、いることで
しょう。
プライベートでも、何となく気が触る奴っているでしょうね。

で、貴方は、そんな「キライな奴」、「イヤな人」のこと、どう考えますか?
単に、「あいつさえいなければ。」
「ヤダナー、あいつ。」
「奴のこと、ダイキライ。」

これでは子供と同じ。
では、どう考えるべきでしょうか?


▼反面教師君

仕事上では、とんでもなく他人にライバル心を燃やす反面教師君。
同僚が、上司に褒められたり、良い業績を残したりすると、もー大変。
「クソ、あいつ、うまいことやりやがって。」

また、仕事上、自分の邪魔になる奴、自分と異なった主張をする人。
彼らに対しても同じ感情を持つ。
そう、「あいつのこと、何となく嫌い。」って。

社内で何か申請(稟議)。
で、それが却下されようものなら、言うことは決まっている。
「彼らはわかっちゃいないんだよ、バカだな。」だって。

これは、プライベートでも同じ。
大学時代の同級生との飲み会。
酔っ払ってきて、友人の一人と激論が始まった。

で、自分の主張が通らなくなってきた反面教師君。
こともあろうに、その友人がトイレに立った隙に、彼の悪口の連発。
もちろん周りの人々は、覚めていて、まともに聞いちゃいないけど。

そんな反面教師君。
自分が一番嫌われていることは、当然気が付いていなかった。


▼あいつのこと、嫌い

人間誰でも、嫌いな人、気に食わない人。
なんとなく意見が合わない人。
いますね。

それ自体は当然のこと。
万人が好きな人なんて、かえって気持ち悪いです。


▼相手も同じ

但し、一つ覚えていてください。
貴方が嫌いだって思った相手。
その相手も、多分、貴方のことを嫌いになることでしょうってこと。

「自分のことを嫌っている」ってのは、何となくわかるもの。
で、そうなると、ついついその人のことも、嫌いになってしまう。
それが人間です。

つまり、貴方が「誰かのことを嫌い」になると、その数だけ、
貴方のことを嫌いだと思う人が増えていく。
こういうことです。


▼意見が異なって当然

他人は他人。
考え方も生まれも、環境も目標も、全て貴方とは異なります。
だから、意見が異なるもの当然。

こんな「当然」のことに対し、いちいち「嫌い」になっていたら、キリが
ありませんね。


▼優れていて当然

また、貴方は万能ではありません。
だから、ある部分では、他人に劣るのも、仕方の無いこと。

それをいちいち「チキショー」って思っていても、キリがありませんね。


▼教えてくれる

嫌いになったりチキショーって思う。
この裏には「俺は知らなかった、気が付かなかった」ってことを指摘され
たことへの「恨み」ってのが結構あります。

でも、恨んでも、1円の得にもなりませんね。
そうではなく、貴方が嫌いだって思い込もうとした人。
その人が、なんと無料で、貴方に対し、貴方の知らなかったことを「教えて
くれた」のです。


▼いい勉強台

以上より、嫌いだって思っても何らメリットは無いのですね。
ならば、嫌いだって思う代わりに、その人から、何かを学べばいいのではな
いでしょうか?

貴方と違う意見の人。
貴方より優れている人。

これほど、生の勉強台はありません。


▼稟議の却下

例えば、社内で何か承認を得るには、稟議という手続きが必要です。
その際、細かいことを突いてきて、なかなか許可しようとしないオジサンが、
必ず社内にはいるものです。

それを、「あいつ、わかっちゃいない。辞めて欲しいよな。」
って言っても、始まりません。

そう考えるのではなく、細かいことをついてくるオジサンは、最後のチェック
機能。
彼を納得させない限りは、このビジネスはどこかで失敗する。
そのくらいのことを、考えるべきです。


▼最後に

男にも嫉妬があるのですね。
で、嫌いになったり、チキショーって思ってしまう相手には、嫉妬を抱いてい
る場合が多いのです。

この嫉妬。
プラスに働かせると、自分が前に進むための貴重な原動力となります。
でも、マイナスに働いてしまうと、足の引っ張り合いにのみ、精力を費やすこ
とになります。

反面教師君、彼の特徴は、ともかく足の引っ張り合いの傾向が強いですね。
で、見栄張りで、虚栄心が強い。

でも、優れたビジネスピープルたちには、そんな暇はありません。
勝手に足を引っ張り合いしていてね。
虚栄心も、どうぞご勝手に。
って感じです。

是非、他人を嫌いになる前に、そこから何かを学んでください。
あるいは、男の嫉妬を、プラスに働かせてください。
それが、優れたビジネスピープルです。

では、また次週。


▼マネジメントの人へ

社内のスタッフ間で、「あいつのこと嫌い」ってのが多発するのって、一番
困りますね。
いわゆる、スタッフ間の「コンフリクト」です。

コンフリクトから生じるデメリット。
最大のものが、足の引っ張り合い。
次に、互いの目を気にしすぎること(=社外よりも社内に気を使いすぎること
)。

でも、コンフリクトには、デメリットばかりではありません。
良い意味の競争心ってのもあります。

是非、社内に発生しているコンフリクトを、良い意味の競争心へと導いてやっ
てください。


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▼▼次週のテーマ▼▼   4/9配信

次週のテーマ >> 「理論と直観力」

貴方は、理論派? それとも直観力派?

もし前者なら、理論通りの事が進まないって、悩んでいませんか?
もし後者なら、理論武装をしてくる頭デッカチ君に、いつも負けていませんか?

ビジネスをやるにあたり、理論と直観力、どっちが大切なんだろう?
その解は、来週(4月9日)を待て。



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