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「新企画スタート、”その行動に問題あり!」  2004年5月26日 (第108号)



▼▼新企画、スタート▼▼

「こうやるべきだ」よりも、
「こうならないようにすべきだ」
の方が、実践・実行しやすい。

更には、
なぜ「こうならない方がいいのか?」を理解すると、
実践・実行は、より容易になる。

新企画「ちょっとヤバイよ、その行動」は、
自立成長型のビジネス・パーソン、
自分人生の優良な経営者になるための、具体的実践編です。

そこで、「最近どうしたの?」という読者からのお問合せにも応え、
久しぶりに「反面教師君」が登場します。

反面君の「ちょっとヤバイ行動・生活」を取上げ、
なぜそれがヤバいのか、
そうならないためにはどうしたらいいのかを、
具体的に解説していきます。


▼優良企業、成功した人

優良企業や成功した人は、
「こうあるべきだ」論よりも、
「こうなることを避ける」に、相当なる努力をしています。

トヨタは、「高品質の自動車を製造する。」ではなく、
「欠陥品をゼロ化する。」をスローガンとしている。

イチローは、「たくさんヒットを打つ。」ではなく、
「気を抜いたプレーにならないようにする。」に注力している。

高品質の自動車を製造って言っても、
どれくらいのレベルを高品質と言うのか不明瞭だし、
高い品質っていうのには天井が無く、
どこまでレベルを高めればいいのかもわかりませんね。

ところが「欠陥品を出して、消費者からクレームが来る。」ことを、
ゼロ化することを目指す。
これは、具体的だし天井が見えている。
そして、欠陥品ゼロ化は、そのまま高品質に繋がるのです。

「気を抜いたプレーを避ける。」ことにより、
ケガを防ぎ、ボールに集中出来る。
結果、ヒット数が増えるということです。


▼新企画も同じ

今回の新企画「ちょっとヤバイよ、その行動」
これも同じです。

前シリーズ「自分人生の経営、ベーシック理論」では、
「こう考えるべきだ」、「こうすべきだ」論を中心に述べてきました。

読者の皆様は、その辺の考え方をご理解されたことと思います。
そこで、より実践的に、日々の生活に活かすために、
あえて、「こんな行動や生活はヤバイよね。」
「なぜなら、こんな理由だから。」
ってのを、新企画の内容と致しました。


▼完璧?

一方、人も企業も「完璧」ってことはありえません。
どこか抜けているものだし、ミスやヤバイことも多発。
それが当然であり、完璧である必要はありません。

新企画では、具体的な反面教師君の行動を用いて
「こうならないようにしよう。」って述べていきます。

多分、そのいくつかは「でも、そんな理想論を言っても。」とか、
「そこまで高いレベルを求めるのか?」
って反論したくなると思います。

それはそれでOK。
全てを満たすべきだ、ってことではないので。

但し、企業経営でもスポーツでも、
完璧さを求めていく姿勢、
本物のホンモノになろうという努力が必要。
新企画も、このような姿勢で、是非読んでくださいね。

Private Brain 上原貴志




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「起床時でわかる、自分人生の”優良な”経営者」 2004年6月2日 (第109号)



▼▼新企画スタート▼▼

>>反面教師君の一日

「これはヤバイよ。」、「こうならないようにしよう。」
ってのを、反面教師君の行動を追うことによって、
解説していきます。

今号はその第一回目、
反面教師君の一日の始まり、
起きてからの行動です。


▼▼反面教師君、起きてからの行動

昨夜も、毎晩のように続く深夜12時までの仕事と、
その後の深酒に明け暮れたた反面君は、
起きたのがギリギリだったので、
今朝もほとんど朝食を食べない。

時間が無いので、慌ててスーツに着替え、
昨夜脱ぎ捨てた靴を履く。
組み合せはアルマーニのスーツ、ゼニアのタイ、
エルメスの靴、そしてカバンはコーチ。


▼▼「これはヤバイよ」行動とは

▼『ストレス発散のつもりが、ストレス蓄積とならないように』

成果主義と人員削減の嵐の中、
深夜まで仕事っていうのは、ある程度はやむを得ませんね。
もちろん、ただなんとなく会社にいるっていう人は論外ですが。

いずれにせよ、疲れ果てた体は、一秒でも早く休めたいもの。
それが深酒では、実際に疲れは取れないことでしょう。

時々は、緊張を解すため、ストレス発散のための深酒、
ある程度は致し方無いですが。

でも、深夜まで残業に追われるくらい忙しいなら、
深酒なんかやっている時間、もったいないような気がします。
ましては、深酒のせいで、翌日の仕事効率は低下。
結果的に、また残業時間が延びるだけ。

もし、深夜残業や激務のストレスを発散したいなら、
深酒やキャバクラ巡りではない、もっと効果的な方法を考えたいもの。

温水冷水を交互に浴びるお風呂とか、
ローズマリーなどのアロマで癒すとかっていうのは、
別に女性だけの特権ではありません。

好きな音楽を深夜にジックリ聴くってのは、
ヘッドホンが進化した現代、狭い家でも可能です。

深酒の後にマッサージなんかに行くよりも、
部屋でストレッチする方が、何倍も効果的です。

ともかく、激務のストレスを酒で癒すのは、
ほどほどまでがいいですね。
少なくとも毎晩、深夜タクシー(カプセルホテル)に泊まるほどってのは、
マイナス効果しか無いことでしょう。
かえって、ストレス蓄積の要因となります。

⇒自立成長君も、時々深酒をします。
でもそれは、あくまで「自分時間を管理」している上でのこと。

決して、惰性で飲みに行くことを習慣化したりはしませんし、
深酒をするには、「自分へのご褒美」など、何らかの理由があります。
そして、ストレス発散は、もっと効果的なやり方をする。

これが、自分人生の”優良な”経営者の生活です。


▼『戦う前には、必ずエネルギー補給』

朝食を食べる時間も無い、
あるいは食べたく無い朝ってありますね。

また、「朝食抜きの健康法」なんていう理論も
あるそうです。

でも、動物である人間として、
やはり一日のエネルギーを補給しないで活動を始めるっての、
どう考えてもよろしくないのでは。

少なくとも、午前中、腹が減って仕事がはかどらない。
これって、サイテーのビジネス・パーソン。

⇒自立成長君も、寝坊して朝食抜きってことあります。
でも、必ず仕事開始前、どっかで補給。

決して、エネルギー切れでエンスト起こすようなことは
無いように心がけている。
これが、自分人生の”優良な”経営者の心構えです。


▼『スーツは、戦うための制服』

昨夜脱いだ服、靴。
そのまま何も考えずに今日も身に付ける人。

ともかくブランド品を買い漁り、
やたらめったらブランドだらけの着こなしをする人。

いずれにも欠けているのが、
仕事に着ていく服は、戦いのための制服であり、
その人という商品を包む包装紙だっていう意識です。

別に、高い服、ブランド服を着る必要なんてありません。
ともかく「自分を主張する包装紙、制服」という意識を持って、
身に付けるものを買い、保管し、選び、着るべきですね。

自分のことをもっとも忠実に表現する服装って、どんな感じですか?
勤務先の制服でもいいですね。
スーパーで買ったチノパンとポロシャツでもOK。
伊勢丹メンズショップで手に入れたクラシコイタリア・スタイルもGood。

どれでもいいのです、自分表現にピッタシなら。

⇒自立成長君も、忙しい朝、お洒落をする時間はあまり有りません。
でも、一週間、だいたいの着こなしの予定を週始めに立てます。
また、意味も無く複数のブランド品を身に付けることもありません。

決して、脱ぎ捨てた服や靴をそのまま身に付けることも無ければ、
戦うための制服に手を抜くこともありません。
これが、自分人生の”優良な”経営者の心構えです。


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▼▼上原貴志の「編集後記」▼▼

深酒について述べましたが、
私も時々、一人酒での深酒をしてしまいます。

家で一人、ジックリお酒を飲むのが大好きなのですが
ついつい飲みすぎてしまい、翌朝二日酔いってことがあります。

そんな一人深酒の翌日ほど、空しいことは無いですね。
(一人深酒をする私は、根暗なのでしょうか?)




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「通勤時、貴方は何をしていますか?」  2004年6月9日 (第110号)



▼▼反面教師君▼▼

▼前号まで

昨夜も、毎晩のように続く深夜12時までの仕事と、
その後の深酒に明け暮れたた反面君は、
起きたのがギリギリだったので、今朝も朝食を食べない。

時間が無いので、慌ててスーツに着替え、昨夜脱ぎ捨てた靴を履く。
組み合せはアルマーニのスーツ、ゼニアのタイ、エルメスの靴、コーチのカバン。


▼今号の反面君 〜出勤〜

起きてから10分でいざ出勤へ。
急いで駅までダッシュして、ちょうど来た電車に飛び乗った。
満員の車内だが、カバンからは大好きな少年ジャンプを取り出し、
ニタニタしながら連載マンガを読む。

始業ギリギリにデスクに着くと、既に伝言メモが数枚と、
昨夜から入っているEmailがたくさん目に付いた。
しかし、メモもEmailもそのままにして、トイレに駆け込み用を足す。


▼▼「これはヤバイよ」行動とは

▼『戦闘準備次第でその日が決まる』

力士は、たった数十秒程度の戦いのために、数時間前から準備をする。
勝ち戦の武将は、万全の準備をしてから戦いに挑む。

これって、ビジネスの世界でも同じです。
ビジネス、あるいはもっと広く言うと、自分人生という戦い。
その一日が始まる朝。
万全の準備をしておくことは、優良な自分人生経営者の必要条件でしょう。

朝は忙しいもの。
駅までダッシュとか、始業時間ギリギリに会社に着くということ、
たまには致し方ないもの。
でも、毎朝っていうのは、やはり少し考え直したほうがいいのでしょうね。

反面君、朝起きてからデスクに着くまで全く時間的にも精神的にも
余裕が無いようで、これでは戦う準備、心構えが出来ません。

現に、デスクについたら既に伝言メモとEmailが山積。
これはあたかも、戦う体制になっていない状態で、
相手から鉄砲で攻め立てられている負け戦の軍団と同じ。

結果、全ての行動が後追いとなってしまい、
午前中は、これらメモやEmailをこなすだけで終わってしまうことでしょう。

⇒自立成長君。

朝の10分は、日中の1時間に匹敵することを知っています。
だから、朝、余裕を持たせることを心がけている。

当然、出来る限りゆったりと朝食を取り、
周りの景色を眺めながら駅まで散歩気分。

もちろん、始業時間の30分前にはデスクに着き、
昨夜のうちに整理してあった、今日やるべきことを、
もう一度眺めてから、仕事を開始。

Emailも、少なくとも昨日までのものには返事をするか、
捨ててしまうかしているので、未読Emailは殆ど無い。

順回転で仕事が進むので、
効率はいいし、前向きな仕事の流れになるし、
結果、皆が残業している間、プライベート時間をエンジョイ出来る。


▼『通勤時間は貴重な自分時間、その空間は公的な場』

通勤途中をどう使っているかで、
その人がどんな自分人生の経営スタイルをとっているかわかるもの。
なぜなら、通勤時間って、とっても貴重な自分時間だから。

多分、大多数の人は、会社に着いたら仕事で多忙、
なかなか、自分時間って取れないことでしょう。

となると、電車だろうが自家用車だろうが、
通勤に使う数十分って、誰にも邪魔されない、非常に貴重な時間ですよね。

この時間、新聞や本を読む、考え事をする。
いろんな使い方があっていい。
ただ、どの使い方も「貴重な、しかも戦闘準備の時間帯」
ということに見合う内容でないと、優良な自分人生経営者とは言えません。

マンガ。
もちろん日本のマンガって世界的に認められている文化だし、
なかなかいい内容のものもあります。
だから、車内でマンガを読む=優良な経営者ではない、とは言い切れません。

ただ、なんとなく、マンガなんか読むよりも、もっと貴重な時間帯として
他にやるべきことがあるのでは?
って思えて仕方ありません。

もう一つ。
公共の場である電車車内。
やっぱり、みっともないって思われないようにするのが、
優良な自分人生経営者。

アンケートをとったわけではありませんが、
多くの人々が、電車内でアホズラしてマンガを読んでいる人を見て、
「すっごくみっともない」って思っている人が多いようです。

⇒自立成長君。

当然、通勤電車では新聞を読む。
混んでいて読めない場合は、考え事をする。
考え事が無い場合は、戦の前ってことで精神リラックスをする。
リラックスした後であれば、車内広告を見て世間の動きを把握する。
世間動き把握した後では、乗客のファッションに目を向け参考にする。

ともかく、貴重な通勤時間、
自立君は、とっても大切にその時間帯を使っています。

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▼▼上原貴志の「編集後記」▼▼

たまに、満員電車を避けることと、早く会社に行って仕事をするために、
普段より1時間早く、家を出る時があります。

当然車内は空いているので、たまにはラッキーにも座れたりもする。
ところが、そんな時に限って、座席で眠ってしまい、
乗り過ごしてしまいます。

で、折り返し電車に乗って会社に着くと、普段と同じ時刻。
すっごく後悔。
まあ、私も人のことを言えず、朝の眠さには勝てないことが多いですね。




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「雑用の頼み方。”コーヒー入れて!”」 2004年6月16日 (第111号)



▼▼反面教師君▼▼

▼前号まで

昨夜も、残業と深酒で遅くなった反面教師君は、
起きたのがギリギリだったので、今朝も朝食を食べない。
慌てて、高級ブランドばかりで身を固め出勤。

満員の通勤電車内では、ニタニタしながらマンガ雑誌を読む。
始業ギリギリにデスクに着くと、既に伝言メモが数枚と、
昨夜から入っているEmailがたくさん目に付いた。


▼今号の反面君 〜出勤〜

朝、コーヒーを飲んで無いことに気が付き、
女子社員に「コーヒー頂戴!」と依頼。

午前中は、忘れていた会議を思いだし、慌てて出席。
発言を求められたが面倒臭いので黙っていた。


▼▼「これはヤバイよ」行動とは

▼『出来る人ほど、自分でやる』

未だに、女子社員やアシスタントを、お茶くみ扱いしている人。
何かにつけ、命令口調でモノを頼む人。
そんな化石のような人って、まだまだ多いですね。

優秀なビジネス・パーソンに限って、
コピー取りとか、自分のお茶(コーヒー)の用意とかを、
自分で完結、やっちゃうものです。

なぜならそちらのほうが、組織としての効率性がいいし、
女子社員やアシスタントの仕事への意欲を低下させません。

頼まれる方にも、資料作成とか、何か継続している仕事があります。
それを、コーヒー入れる程度のことで中断されてしまう。
これって、効率悪いですよね。

「でも、忙しいしからコピーを取っている時間なんて無い。」
「お茶入れてもらうことも、女子社員の仕事の一つのはず。」
そんな反論が聞こえてきそうです。

そのような方、次のように考えたらいかがでしょうか?

コピーを取るよりも、他にやること、たくさんあるかもしれませんが、
コピー取りしている間って、オフィス全体が見渡せていいですよ。
「あー、こんな感じで皆働いているのか。」とか、
「あいつは、忙しそうだが、彼はダベッってばかりだな。」
なーんてことが、見えるもの。
決して、無駄な時間ではありませんね。

お茶を入れに行くのもいいもの。
給湯室での女性同士の会話って、聞いていて勉強になります。
自動販売機には、流行が反映されています。
お茶の入れ方で味が違うってのを実感出来ます。
周辺から「そんなことまでやってもらって」って、好感を持たれます。
決して、無駄な作業ではありませんね。

⇒自立成長君

本当に忙しくてどうしようもない時は、誰かに雑務を頼みます。
来客中のお茶は、当然誰かにお願いします。
膨大なコピーなどは、第三者に依頼します。

でも、簡単な雑務は自分でやっちゃう。
頼む時も、命令系ではなく、依頼系、お願い系となる。
これ、至極当然のこととして、自然な姿だと思っています。


▼『目的が明確な会議、出席することが目的の会議』

会議は、問題解決、結論誘導、課題の実行など、
何らかの目的があって開催されるってのは、言うまでもありません。
単に場つなぎってのはもちろんのこと、
会議のための会議なんて、いまどきやっているようでは、
自分人生の”優良な”経営者とは言えませんね。

ところが、会議を忘れてしまう人がやたらと多い。
もし何らかの目的が明確であれば、
会議開催の前に、その目的達成に必要な何らかの書類や、
その他の準備をしているはずです。

また、会議中、何ら発言しない人もたくさんいる。
発言するに値しないようなクダラナイ会議ならまだしも、
出席するなら、自分が目指している目的達成のために、
何らかの発言をし、会議をリードしていくくらいのことが必要ですね。

自立成長している企業では、会議の方法を工夫しています。

立ちっ放し、椅子が無い状態での会議を開催しているA社。
飲み物すら禁止しています。

当然、立ちっ放しなので皆疲れるので、無駄話をせず、
いかに効率的にその会議の目的を達成するか、皆集中しています。

「次回会議の議題」を、会議の事前にメンバーに配布しているB社。
メンバーは一読し、自分の意見を纏めておくのを義務としています。

当然、会議のための会議なんてことはありえず、
皆、それなりに熟慮してから会議に出席するため、
議論はいきなり論点に入り、結論も早く出ます。

⇒自立成長君

会議出席者の中で、下っ端だろうが、一番偉かろうが、
必ず、会議のための目的を自分なりに明確化しており、
また、それに対しての自分の意見も持ってから参加します。

会議も面談も、人間関係構築という目的は確かにあります。
ただ、本来の目的である「何かの結論を出すこと」
これを忘れることはありません。

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▼▼上原貴志の「編集後記」▼▼

雑務も極力自分でやろう。
そう決めた私は、コピーは自分で取るようにしています。

ところが以前、両面コピー、自動ホッチキス化、
濃淡つけたカラー印刷、などという複数の応用技を
いっぺんにやろうとしたことがあります。

結果は悲惨。
その日の午後、周辺の人々が皆、
「故障中」と張り紙のあるコピー機を通る度に、
私を恨めしく見ていきました。

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▼▼次号の反面教師君▼▼

午前中の仕事を終え、待ちに待った昼休み。
さて、反面教師君の昼休みとは?
次号(6月23日)お楽しみに。




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「大切なランチ、その心構えと過し方」  2004年6月23日 (第112号)



▼▼反面教師君▼▼

▼前号まで

昨夜も深酒の反面教師君は、今朝も朝食抜きで出勤。
通勤電車内ではマンガ雑誌を読み、始業ギリギリにデスクに到着。
早速、女子社員に「コーヒー頂戴!」と指示。
忘れていた会議に慌てて出席したものの、発言は今日もゼロだった。


▼今号の反面君 〜ランチ〜

12時。ようやく、待ちに待った昼休み、
今日もいつも通り上司と近くの中華屋に行き、
餃子定食を頼んだ。
料理が出てくるまで、狭い座席でタバコをスパスパ。


▼▼「これはヤバイよ」行動とは

▼『昼食を”待つ”、昼食を”待たせる”』

午前中の11時頃から、昼食が待ち遠しくなる人って、いますね。
健康で良いような気もします。
でも、「そんなに暇なの?」、「他に考えることないの?」
って聞きたくなりませんか。

結論から言います。
昼食を”待つ”人と、昼食を”待たせる”人、
それだけで仕事への姿勢や、担っている業務のレベルが分かるもの。

忙しいビジネス・パーソン、自分人生の経営者にとって、
もちろん昼食は大切です。
でも、それを「首を長くして」待つほど、時間的余裕が無いのも事実。

⇒自立成長君

自分人生の”優良な”経営者は、「昼食を待たせる」ようにしています。
つまり、混んでいる時間帯を避けるために、あえて昼食時間を調整する。
また、やりかけの仕事が一段落付いてからの昼食とする。

このように「昼食を待つのではなく、待たせる」ことにより、
仕事の効率は高まり、結果的に、しっかりと昼食が取れるというもの。


▼『ランチは、最も貴重な時間』

毎日同じ顔ぶれでの昼食。
社内の噂話や上司に対する愚痴ばかりなのでは。

昼食はいつも上司と一緒。
上司へのおべっかに気を取られ、味わうことすら出来ないのでは。

いずれにせよ、同じ相手とばかりの昼食は極力避けたいもの。
昼食こそ、貴重な時間帯、その使い方を工夫したいものです。

小さな会社で、他に食事する相手が居ない場合。
忙しくて、同じ相手との昼食以外難しい場合。
そもそも、昼食中も仕事の議論が必要な場合。

まあ、同じ顔ぶれでの昼食が続くことが、致し方ないこともあります。
でも、それはあくまで例外。

なぜ昼食が貴重な時間帯なのか。
それは、仕事を離れて情報を収集できるから。
気分転換には最適だから。
夜のお付き合いや接待の代替となるから。
人脈を広げるのに適しているから。
業務に集中出来る時間帯だから。

⇒自立成長君

貴重なランチ、基本は次のような使い方をしています。

1つ目は、仕事と関係する社外の人とのランチ。
夜のお付き合いや接待の時間はなかなか無いが、
親交を深めたい仕事相手には、ランチが最適なので。

2つ目は、仕事と無関係の異業種とか友人とランチ。
仕事を離れてのランチって、思った以上にいろんな情報が手に入り、
人脈も気軽に容易に広がっていくもの。

3つ目は、一人でゆったりとしたランチ。
忙しくて、日中一人で考える時間や、読書時間なんて皆無に近い。
だからこそ、少し時間をかけてあえてやる一人ランチが効果的。

もちろん、上司や部下、同僚ともランチをするし、
軽いサンドイッチだけで済ませて、直ぐに仕事に戻る時もある。
でも、それは常習ではなく、例外でね。


▼『スパスパは、スパムメールと同じ』

迷惑メール(スパムメール)って、ほとほと迷惑ですね。
それと同じくらいに迷惑なのが、食事中のスパスパたばこ。

狭い昼食の席で、しかも食事前、食事中にスパスパ。
撃退したいにも、禁煙店(席)じゃない限りは出来ないのも、
スパムメールと似ています。

ニューヨークでは、昼はもちろんのこと、
いかなるレストランも飲み屋も、全面禁煙となりました。
さすがに行き過ぎって感もありますが。

いずれにせよ、日本も少しは見習いたいもの。
せめて、狭いお店、昼食時くらいは。

⇒自立成長君

食事は、美味しく味わいたいもの。
そしてそれは、周りの人も同様。

喫煙者にも、自立成長君、自分人生の”優良な”経営者はいます。
でも、あくまで食事の美味しさを損なうようなこととか、
周りに迷惑をかけるようなことまでして喫煙するなんて、
論外中の論外と考えています。
それが、常識でしょ! って感じでね。


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▼▼上原貴志の「編集後記」▼▼

しっかりと朝食を取るように努めていますが、
どうしても昼前には、お腹が空いてしまいます。

恥ずかしいのが、昼食前の会議や面談。
なぜか、出席者が大勢いて、且つ静かな会議・交渉の席に限って、
「グググ〜、グググググーー」
ってお腹が鳴ってしまうのです。

昼食は待たせるもの。
そう言っている私自身が、昼食が待ち遠しい時があります。
グググ〜、体はウソをつけないものですね。

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▼▼次号の反面教師君▼▼

餃子定食で満足した反面君。
早速、どんな行動を取ったのでしょうか。
次号、6月30日をお楽しみに。




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「パブリックでの行動 〜つまようじシーシー〜」  2004年6月30日 (第113号)



▼▼反面教師君▼▼

▼前号まで

朝食抜きの反面君は、マンガ片手に通勤、始業ギリギリにデスクに到着。
女子社員にコーヒー入れるよう指示し、今日も発言ゼロの会議に出席。
待ちに待った昼休みは、いつも通り上司と一緒。
注文した餃子定食が出てくるまで、狭い座席でタバコをスパスパ。


▼今号の反面君 〜食後の爪楊枝(つまようじ)〜

満腹になって食事を終え、つまようじを歯に刺しながら店を出た。
そして、耳がかゆくなり、先ほどのつまようじで耳をかいた。

更に、そのつまようじの臭いを嗅いでしまったことには、
本人は気が付いていない。

昼食で食べた餃子の口臭が、昨夜の深酒による悪臭と重なり、
満員のエレベーターに乗った。


▼▼「これはヤバイよ」行動とは

▼『公衆の面前、その行動でわかる人物品質』

ランチのお店を出て、オフィスに戻る道々、
皆さんはどんな行動を取っていますか?

観察してみてわかったのですが、
まあ、なんともみっともない行動の人(主にオッサン)が多いこと。

歩きながら、つまようじを加え、タバコをスパスパ、ガムをクチャクチャ
大声で下品に笑い、時たまビールと餃子で悪臭の息を吐き吐き。

よくもこれだけ「みっともない」が揃い踏みしたって感じ。
また、口は1つしか無いのに、つまようじとタバコとガムとおしゃべりと吐息、
まあ器用だこと。

しかし、オフィス街や街中は、当然公衆の場です。
みっともない、汚い、迷惑。
それをわかっているのかわかっていないのか。
いずれにせよ、堂々とやっていることからして、
公衆の面前という意識が無いのでしょうね。

電車の中で化粧をしている女性を批判したり、
空き缶捨てている若者を白い目で見る資格は無しです。


⇒自立成長君

公衆の面前、パブリックという場を意識して、何事も行動します。
なぜなら「それが当然」だから。
なぜなら「ここはパブリック」だから。

つまようじもタバコもオシャベリも、それ自体は別に否定しませんが、
自分人生の”優秀な”経営者は、場所をわきまえ、
他人にどう見られているか、他人にどんな迷惑をかけているか、
常に意識しています。

企業で言う「バブリック」とは、上場企業のこと。
上場企業、特に優良な上場企業ほど、
パブリックへの意識が高いのが事実です。
それは人も同じ。


▼『子供のままのオトナ』

子供ってかわいいですね。
でも、よーく見てみると、不潔な面も否めません。
鼻クソをほじくり、ゲップは人前はばからず。
でも、子供だから仕方ないし、ゆっくりと教育していけばいい。

話変わって、オトナはどうでしょうか?
耳が痒いからって、爪楊枝でほじくる人。
指で耳の穴をかいて、カスをピュッと飛ばす人。
痰を道端に吐いたり、電車の中で鼻毛を抜いたりする人。

なんでこうも、汚く不潔な人が多いことでしょう。
人間だから、耳も鼻も痒くなるでしょうし、
排泄物が出るのは当然。

でも、子供を教育する立場のオトナなのに、
堂々と、それを公衆の場でやっているのって、信じられませんね。
要は、オトナになっていない子供オトナってこと。

⇒自立成長君

身だしなみの1つとして、
そして最低限の清潔感を出すために、
前述したようなことは家で済ませてきます。

「そんなの、したいときにすればいいのに。」
っていう同僚が多い中、
「だって俺は、フツーのオトナとしてやるべきことをやってるだけ。」
っていう反論。


▼『大切なデートの前、大切な会議の前』

朝、満員の通勤電車。
日中、満員のエレベーター。
「クッサーイ!」っていう人、いますよね。
もう、近くにいるだけで最悪って感じ。

まあそれはさておいて、ランチのメニュー、
もう少し考えたほうがいいのでは、って人が多いですね。

昼に餃子とビール。
コテコテのにんにく料理やエスニック。
確かに美味しいことでしょう。

でも、午後の会議、交渉、面談。
当然、それを意識して注文すべきですね。

「今日は大切なデート」の待ち合わせ前に、
臭いプンプンのニンニク料理を食べる人は少ないのでは。

ビジネス上の会議、交渉、面談も、大切な「デート」のはず。
クサい口臭がそのまま面談や交渉に影響することは少ないでしょうが、
相手からすれば、決していい思いはしていないことでしょう。

⇒自立成長君

会議、交渉、面談。
その日の予定によって、スーツを選んでいるのは当然。
更には、その日の予定にあわせて、ランチも選ぶ。
だって、口臭も「自分のプレゼンテーション」の1つだから。

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▼▼上原貴志の「編集後記」▼▼

今週は、やや下品なお話、大変失礼致しました。
でも、もう少し気にして欲しい人って多いですよね。

といいつつも、私も餃子が大好物。
昼から、餃子定食にビールなんて言ったら、
もうお涙チョロチョロ、嬉しさ百倍って感じです。

そういえば学生時代、餃子の大食い競争に出たことがあります。
10人前食べたら無料、っていうやつ。

そして9人前半を食べ終え帰宅したのですが、そこからが大変。
家族全員から、「すげークサい」、「近寄るな」、「部屋から出るな」
って言われ、一日、閉じ込められていました。
でも、好きなだけ餃子が食べられたので、一人シアワセでした。

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▼▼次号の反面教師君▼▼

ランチも終わり、いよいよ午後のお仕事がスタート。
ところがいきなり他人に迷惑。
次週、7月7日(水)をお楽しみに。



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「上司にゴマする人」  2004年7月7日 (第114号)


▼▼反面教師君▼▼

▼前号まで

マンガ片手に通勤、出社早々女子社員にコーヒーを頼んだ反面君、
無駄な会議を終え、待ちに待った昼休みは、今日も上司と一緒。
定食が出てくるまでタバコを吸い、食後はつまようじシーシーで店を出た。
そのつまようじで耳をかき、前夜の深酒と餃子定食の臭いをプンプンに、
満員のエレベーターに乗ってデスクに戻った。


▼今号の反面君 〜上司にゴマする人〜

人事査定前のこの時期、昼休みは上司の機嫌を取ることに専念。
午後一番での出入り業者との面談があったものの、
機嫌取りに時間がかかり、30分も昼休みを超過してデスクに戻った。

デスクに戻ると、女子社員から
「仕入れ先のAさんが面談室で待っているわよ。」とのコメント。
そう、午後1時の待ち合わせにきっちり来社したA氏は、
既に30分も待っているようだ。

「しょせん出入り業者だ。」という驕り(おごり)から、
上司への機嫌取りを優先、30分も待たせてしまった上に、
「どーせまた俺へのお願い事だろう。」と、
彼は上着も着ないで面談室に入っていった。


▼▼「これはヤバイよ」行動とは

▼『誰のことを見ているかかでわかる”自立度・優秀度”』

自立成長型のビジネス・パーソンなのか否か?
自分人生の”優良な”経営者なのか否か?

貴方が、あるいは貴方の周辺の人々がどちらなのかは、
「その人が、誰のことを見ているか。」で、一目瞭然です。

上司のことばかりに関心が行く人、上司の機嫌ばかりとっている人、
これは、かなりヤバイです。
自立成長型でもなければ、優良な自分人生経営者でもない可能性が大。

今号の反面教師君、せっかくの昼休みなのに、毎日上司と一緒。
しかも、ゴマすり機嫌取りばかり。

多少は上司にゴマするのは致し方ないものの、
上司へのゴマすりや機嫌取りと、上司から気に入られるのは、
決して一致しないことだって、認識しておきたいものです。

デキる上司ほど、ゴマすりや機嫌取りを、うざったいと感じているもの。
デキの悪い上司ほど、ゴマすりや機嫌取りに弱いもの。

そして、「自立成長型」、「優良な自分人生経営者」になるためには、
デキる上司と一緒に仕事をし、信頼され、仕事を任されることが必要です。

⇒自立成長君

上司を立てることはあります。
なぜなら、上司は年上だから。
あるいは、自分と違った責務を負わされているから。

でも、自分のためにも上司のためにも、ゴマすりや機嫌取りは、
必要最小限に留めています。

では、自立君、上司ではなく、どこに関心を寄せているのか?
それは顧客、部下、仕入先、事務(派遣)社員、そして自分の家族。

上司にゴマすることは無くても、組織内で弱い立場にいる派遣社員には、
最大限の関心、親切心、気遣いをしています。

上司の機嫌取りをするくらいなら、顧客との関係強化に努めています。
そして、「今晩付き合え、さもないと出世しないぞ」という上司がいても、
家族との約束がある場合、上司の誘いを迷いも無く断ります。

これが自立成長君のビジネス・スタイル。
結果、顧客や部下、事務社員から信頼され、
いい仕事ができるので、組織の業績も良くなり、
ゴマすり効果よりも大きな成果を上司から得られます。
もちろん、家族関係も充実した上でね。


▼『弱い立場の人を待たせる』

ビジネスでも私生活でも、いろんなアポイント(待ち合わせ)があります。
会議、面談、デート、会食ーー。

必ず遅刻する人、待たせても言い訳ばかりの人、
あるいは待たせることをなんとも悪いと思わない人。
はっきり言って、論外というか、神経を疑いたくなりますね。

特にビジネスでの面談の場合、力関係というのがあり、
それを乱用、悪用、勘違いしている人がいます。

例えば、自分が仕入れの立場にいて、仕入れ業者と面談する場合。
仕入れという「買ってあげる」人の方が、
仕入れ業者「買っていただく」人よりも力関係が強い、
上の立場にいるもの。

そうなると、「上の立場」の人は、
会話も、「これやっといて!」、「ダメだよこれでは!」みたいな乱暴口調。
「下の立場」の人は、「わかりました。」、「なんとかがんばります。」
と丁寧口調。

仕事だから当然ではあります。
でも、別に会社の立場がたまたま上なのであって、
その人が偉いわけではない。
別に、仕入れの立場だからって、お金を払う立場だからって、
上に立っているっていうことではないのですがね。

アポイントの時間も同じ。
遅れても当然、待たせて当たり前の「エライ人」。
何考えてんだ! って言いたくなりますね。

⇒自立成長君

ペコペコして来社する仕入れ業者に対しても、
きちんと対応、重要なお客様として扱います。
なぜなら「商品を納めていただいている重要な取引先」
と見なしているから。

丁寧な対応をする部下に対しても、
威圧的な命令ではなく、パートナーとして扱っています。
なぜなら「自分の出来ない事を補完してもらっている人」
と見なしているから。

デートだろうがプライベートの飲み会だろうが、
相手の時間を無駄遣いさせないように心がけている。
なぜなら「自分のために貴重な時間を使ってもらっている」
と見なしているから。

優良企業の幹部である自立君は、仕入れ業者や部下など、
自分よりも「一般的には弱いと言われている」立場の人ばかりが
周辺にいます。
でも、決して驕る(おごる)こともなければ、威張ることもしない。
逆に、そんな周辺の人々に支えられていると考えています。

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▼▼上原貴志の「編集後記」▼▼

今週末は選挙ですね。
皆さんは、投票に行かれますか?

実は私は、ここ何年も行っていません。
「どうせ、自分が投票したって、影響は無いから。」と思っていたから。

ところが先日、ある読者から「上原さんは選挙に行きますか?」
という問いに、「行きません。」と答えたところ、
大変なお叱りを受けました。

詳細は割愛しますが、
要は、投票しないなら、決まった政策に文句を言う資格は無いということ。
そして、投票した政党や候補者を、野球やサッカーを応援するノリで
候補者をサポートすればいいのに、ということ。

考えてみればその通りだと、思わず反省&うなずいてしまいました。

いつもメルマガでは、「自立すべきだ」とか、「優良な経営者になろう」
って、エラソーに言っている私自身が、
もっと政治に関心を寄せ、国民としての責務を果たすべきですね。
今晩は、政治雑誌でも読み漁って見ます。

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▼▼次号の反面教師君▼▼

大幅に待たせた出入り業者との面談。
待たせた上に、更にとった反面君の行動とは?

次週、7月14日(水)、お楽しみに。



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「謝ること、出来ますか?」  2004年7月14日 (第115号)


▼▼反面教師君▼▼

▼前号まで

マンガ片手に通勤した反面君は、今日も上司と一緒の昼休み。
食事中、上司の機嫌を取ることに専念したため、
午後一番で約束していた出入り業者との面談に、30分も遅れてしまった。


▼今号の反面君 〜謝ろうとしない人〜

反面君は、30分も「出入り業者」を待たせてしまったが、
それには何らお詫びの言葉もないまま、
エラソーに会議室のソファに、ドスンと座った。

で、早速、大好きな巨人が昨夜、逆転勝ちしたので、
嬉しそうにその話をし始めた。
出入り業者もオベッカを使って話を合わせてくれたおかげで、
雑談のつもりの野球話が、1時間にも渡った。

出入り業者は、既に30分待たされ、
しかも1時間も野球の話が続いたので、
内心はかなりイラついてきた。
次の訪問先とのアポイントがかなり迫ってきたから余計に。


▼『謝罪が出来る人、出来ない人』

自分に非があった場合、素直に謝る。
これが出来る人と出来ない人。
自分人生経営において、大きな差が出てきます。

謝ることが出来ない人って、
単にプライドが高いだけなのか、
あるいは、常識を知らない人なのか。

いずれにせよ、頭下げるだけなら、別に金はかからない。
謝るからって、傷が付くようなプライドなんて、
そもそも存在価値の無いプライドです。

米国では、謝ったら負け、決して自分が悪いと思っても、
相手に付け込まれないためにも、謝ったらダメ。
道でぶつかっても、交通事故で後ろから衝突しても、
決して誤らない。
そんな習慣があります。

でもここは日本。米国を真似る必要はありません。
日本の良いところは、道でぶつかった際、
お互いに「すいません」、「ごめんなさい」
と言う習慣があること。

この謙虚な感覚が、日本人の良さを構築してきたのです。
そして、その良さを理解し実践することが、
「日本人という民族で、日本という場で生きている。」
自分人生の”優良な”経営者ではないでしょうか。

是非、謝ること、実践してみましょう。
思った以上に気持ちが良いものだし、
プライド傷つくなんてこと一切ありません。

もちろん、相手はその姿勢を十分に認め、
今まで以上の関係が築けること間違いなし。


▼『一方的に話をする人、相手の話を聞くことが出来る人』

自分ばかり、一方的に話をする人。
相手の話をじっくりと聞ける人。
自分人生の経営において、大きな差が出てきます。

ビジネスにおける交渉。
友人や恋人とのケンカ。
ともかく、相手に話をさせることに徹する。
自分の意見は、それらを聞き終わってから発言する。

騙されたと思って実践してみて下さい。
いい結果が期待出来ます。
その理由は2つ。

1つ目は、相手がスッキリした状態で、
貴方は話をすることが出来るから。

人は、自分の意見を相手に伝える、話をする。
これだけで、随分と満足するものです。

交渉やケンカのスタート時は、
相手はヤル気満々、あるいは怒り爆発。

それらを、まずは一気に出させるのです。
すると不思議。
随分と気持ちがスッキリし、
当初のヤル気も怒りも、やや沈静化するものです。

そこで初めて、冷静な話を貴方がする。
これで勝負有りですね。

2つ目は、相手の手の内がわかった状態で、
貴方は話をすることが出来るから。

一方的に話を「聞くことが出来た」貴方は、
相手の関心はどこにあるのか、何をしたいと思っているのか、
何に不満なのか、かなり詳しく理解できるはずです。

そして、理解してから話するのだから、
どう話せばいいのかわかる。
かなり有利な立場にいるってことですよね。

ともかく、自分人生の”優良な”経営者。
まずは、相手の話を聞くことに徹してみましょう。


▼『自分の興味ある話ばかりの人、相手の興味に合わせられる人』

同じようなことですが、
相手の興味に合わせて話が出来る人は、
いろんな意味で、有利に話を運ぶことが、結果的には出来ます。

人は誰でも、自分が興味を持っていること、好きなことについて
饒舌(じょうぜつ)になりがち。
ついつい、余計なことまで話をしてしまうものです。

また、興味あること、好きなことを話せるのだから、
気分も良くなります。

気分が良くなった人が饒舌になる。
貴方にとって、こんな有利なことはありませんね。
つまり、相手は脇が甘くなっている。
口が軽くなっている。
体が浮ついている。

これが勝負だとしたら、間違いなく、
そんな相手には楽勝。

ともかく、相手の興味あることに焦点を絞って、
交渉とか面談、やってみましょう。


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▼▼上原貴志の「編集後記」▼▼

かく言う私も、謝ることが不得意です。
特に、取引先や部下に対しては。

ある時、一生懸命仕事をした部下が、大きなミスをした。
私は、その部下を叱咤、注意したのだが、
後日、私の指示が間違っていたことが判明。

でも、その当時の私は、
人生で初めて「上司」という立場になったばかり。
ついつい、謝ることが出来ず、
上司という立場(=プライド)に固執してしまったのです。

当然その部下は、それ以来、私から心が離れ、
いつも、私と距離感を持ってしか仕事をやろうとしない。
そしてその距離(隔たり)は、今でもそのままです。

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▼▼次号の反面教師君▼▼

出入り業者と、ようやく仕事の話となった。
でも、やはり反面君の行動は、一方的。
次週、7月21日(水)、お楽しみに。



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「下請け業者と一緒に、汗を流せますか?」  2004年7月21日 (第116号)



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    今 週 の 反 面 教 師 君
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漸く、意味の無いプロ野球の話題も終わり、本題のビジネスの話に。
ところが、取引先(仕入先)との面談にも係らず、
反面君は、紙もペンも用意していない。

尚且つ、仕入れ業者が恐る恐る提示した見積書に対し、
「値引きしろ、いくらくら値引きできるんだ!」
と、一方的に、プレッシャーをかけるだけの面談となった。


▼プレッシャーをかけるだけ?

今週の反面君、
「何様だと思っているの」って感じです。
弱い立場の仕入先(業者)に対し、プレッシャーをかけるだけ。
よくいますね、ビジネスしていると、こんな人が。

ビジネス上、優位な立場の者が、弱者に対し、威張り散らす。
上司が部下に。
大企業の購買部長が、中小企業のセールスマンに。
官僚や役員が、出入り業者に。

これって、最悪のビジネス・スタイル。
もちろん、仕事上、プレッシャーをかけるべきケースもありますが、
それは戦略上、そうすべきだと考え抜いた際に行う場合のみOK。

単に、立場の違いから、威張り散らすだけでは、
何ら意味がないどころか、かえってマイナスなだけです。


▼優良企業が優良な理由(わけ)

某優良自動車メーカーのT社は、仕入れ(下請け)業者に対し
非常に厳しい、仕入れ価格削減を行っています。

某優良投資会社のR社は、投資先企業の幹部に対し、
業績回復のために、徹底してコスト削減を求めています。

そして、いずれもが、
威張り散らすことによってこれらを行っているのではなく、
「仕入先や投資先企業と一緒に考え、実行している」
という特徴があります。

そう、一方的にプレッシャーをかけたり、指示命令をするのではなく、
「どうしたら、コスト削減に繋がるのか」
を、仕入れ業者と一緒になって汗水流して考えているのです。

下請け業者の生産工場に、T社の購買関係者は日参し、
その生産工程の無駄を省くことに協力。

結果、削減されたコストの一部を、仕入れ品の値下げにより、
T社はメリットを受ける。

結果、更に生産工程が効率化された下請け業者は、
世界的に競争力が付き、業績もアップ。
そんなWin-Winの関係ですね。


▼反面教師が反面な理由(わけ)

一方、反面教師君のように、
一方的にプレッシャーだけ与え、
威張り散らしている人や企業。

相手は「このやろう!」って思っているだろうし、
反面君のために一生懸命やってあげようとは思わない。

そこからは、何も生まれないどころか、
下請け業者や部下も、仕事の向上なんか
できやしないでしょう。

反面君のような人は、是非、威張るだけではなく、
一緒になって、相手と考えることを実行して欲しいですね。

もしそれが出来ないなら、
一度、会社の看板や自分の地位を捨てて欲しいものです。
すると、なんとも自分が、「何も無い人間」だったのかって、
判明するはずです。

そう言えば私は以前、ある業者から「威張られて」いた時期があり、
その威張っていた人は、いつも麻雀に勝っていました。

ところがその人、全く別のセクションに異動。
しかもそのセクションは閑職、強い立場ではありませんでした。

すると、その人、急に麻雀が弱くなってしまったのです。
もちろん本人は、「最近、調子が悪い」と言うだけで、
なぜ、弱くなったのか、全くわかっていませんでした。
救いようがない、カラ威> 張り野郎ですね。


-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・
  自立成長型の「出来事の読み方」
-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・

社会現象とか出来事、新聞記事を取り上げ、
自立成長型のビジネス・パーソンとして、
あるいは自分人生の> ”> 優良な> ”> 経営者として、
どう考えるべきか、述べて欲しい。

そんなご要望を、複数の読者さんから頂戴しておりました。
つきましては、今号からそのご要望に応えるべく、
1つのコーナーを作りました。
題して、自立成長型の「出来事の読み方」です。


▼UFJ銀行、東京三菱銀行と統合

UFJ銀行を傘下に有するUFJグループが、
東京三菱銀行を傘下に有する三菱東京グループと経営統合。
ビック・トピックですね。

「UFJって、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)のこと?」
ってマヌケこいている反面教師君のことは無視するにしても、
皆さんは、どんな感想・考えをお持ちでしょうか?

大勢の行員がリストラされ、大変だなーって思っている人。
銀行名が変わって、困惑、迷惑だなって思っている人。
近所の店舗が無くなったら、不便になるなって思っている人。
それぞれでしょうね。

統合で思い出すのが、みずほ銀行の統合時の大混乱。
主な原因は、各社(富士銀、第一勧銀、日本興業銀)の
主導権争い。

つまり、「俺が俺が」が優先してしまったこと、
顧客よりも、ポジション争いに労力を費やしていたこと。


▼自立成長型の統合

今回のUFJと東京三菱の統合、
是非とも前例失敗を繰り返さないで欲しいですね。

そのために最も大切なことが、
譲る(ゆずる)度量を有すること、
ものごとに優劣をつけること、
そして、プラス思考になることでしょう。

UFJが東京三菱に吸収「される」と、見られています。
となると、みずほのような主導権争いは無いかもしれません。
つまり、全て東京三菱が優位に立てるので。

でもこれでは統合は成功しないでしょう。
なぜなら、UFJの良さが消えてしまうからです。

どちらがエライ、有利なんてのはどうでも良く、
どちらの何を優先すべきか、
常にそう考えるべきです。

例えばリテール(個人向け)は
三菱よりもUFJの方が勝っています。
これを、「吸収されるUFJは黙っていろ」
「東京三菱が主導で、リテールも進めるぞ」
では、上手くいくはずがありません。

企業の統合、ビジネスでのジョイントベンチャー(合弁事業)、
恋人関係、夫婦関係、
いずれも、オセロではありません。
4つの角(カド)を取りに行くと、何かしらヒッチが生じるし、
相手の角(つの)を折ってしまいます。


▼プラス思考

もう1つがプラス思考を持つこと。
どうしても、統合となると、リストラとか削減という、
マイナスのことばかり思い浮かべてしまいます。

しかし、考え方、進め方次第では、
こんなチャンスは二度とないくらいの好機でもあります。

銀行の店舗数はこの10年で、18%(3,000店)も減りました。
銀行の人員もこの10年で、35%(16万人)減少。
となると、どうしても顧客向けサービスが、
以前よりも低下しがち。
というか、近所に銀行店舗がなくなってしまう場合もあります。

ならば、信用金庫など中小の銀行にとっては絶好のチャンス。
「○X信用金庫です」よりも、
「○X都市銀行です」の方が有利だったが、
その巨人たちが、勝手に店舗や人員を削減してくれている。
いくらでも、顧客の隙間が出てきますね。

どんなことが起ころうと、
全ての事象には表裏、プラスマイナスがあります。
今回の統合をプラスと取れる人、
それが、自立成長型ビジネス・パーソンになるための、
基本的な思考ですね。



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「タクシー乗ってスポーツジムへ」  2004年7月28日 (第117号)


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  自立成長型の「出来事の読み方」
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暑い、ともかく暑い。
7月20日の東京、観測史上最高の39.5度を記録しました。
うだるようなこの暑さ、どうにかして欲しいですね。

でも、猛暑って、景気にプラスに働きます。
逆に、冷夏は景気にマイナスだったとも言われています。
ならば、景気にプラスなんだから、寝苦しい日々が続いても
猛暑は歓迎すべきですかね。

しかし一方、日々の生活は、
猛暑よりも過ごし易い涼しさの方がいいでしょう。
ならば、過ごしやすいのだから、景気にマイナスでも、
冷夏は歓迎すべきですかね。

さて、貴方はどちらでしょうか?


▼猛暑効果

まず、「猛暑=GDP(景気)にプラス」について簡単にご説明します。

猛暑だと、クーラーも、ビールも、アイスもたくさん売れる。
タクシー利用が増え、プールは満員。
日傘、ペットボトル、ドライアイスの需要も増大。
生ゴミの臭いを嫌って、ごみ処理機だって馬鹿売れ。
結果、これらを扱っている企業の株価は高まることが景気にプラスとなる。

また、景気はGDP成長率で計られています。
GDPとは国民の消費量の総計であり、当然、消費が増えるとGDPがアップ。
つまり景気拡大ということです。

これが猛暑による経済効果であり、猛暑=景気にプラスの理由です。
現に、今年猛暑が続くとなると、GDPを0.35%押し上げるらしい。


▼景気回復

一方、国も企業も「景気回復」、「業績向上」に必死。
政治家たちはいろんな手を打ち、
企業は利益を伸ばそうとがんばっています。

そう、多くの「オツムの良い」大人たちが、景気回復に向けて
一生懸命に努力。

でも、結局は、猛暑という、我々の力の及ばない「天候」が
それに大きく貢献したのですね。


▼景気回復、GDPって何?

猛暑は嫌だ。
景気は良い方がいい。
そして、嫌な猛暑は景気に好影響。

この図式を見る限り、景気回復、GDPって、何なんでしょうね。

景気が良くなって欲しい。
そして、国も企業も、景気が良くなるようにがんばっている。
しかし、誰も「努力」をしないでも、猛暑が景気を回復させてくれる。

この図式を見る限り、景気回復に向けての努力って、何なんでしょうね。

人々にとって景気とは?
私は、「景気回復=人々にとって良いこと」、だとは思えません。
GDPのアップは、かえって人々を不幸にするのかもしれません。

そんな考えを持ってもいいのでは、と思っていますが、
やや長くなるので、続きを次号にお送りします。



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    今 週 の 反 面 教 師 君
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仕入業者に威張りくさった面談を終えた反面君は、
取引先訪問のために外出。

歩いて6分の最寄駅までタクシーに乗り、
電車の中では、半人分のみ空いていたスペースを見つけ、
目ざとく座ることが出来た。

日ごろ、夜は飲んだくれていて寝不足の日々なので、
週末は、子供と遊ぶよりも、ゴロ寝優先の反面君。
「かったるい」と言ってすぐにタクシーに乗ったり、
電車の席に座ったりする。

「そう言えば最近、スポーツジムに行ってなかったので、今晩は行こう」
ですって。


▼▼タクシーに乗ってスポーツジム?

忙しいビジネス・パーソンなので、
ちょっとした距離もタクシーに乗り、電車でもすぐに座りたくなる。
週末も、子供と遊ぶよりもゴロ寝優先。
ある程度は、仕方ないですね。

一方、日ごろの運動不足解消のために、
会社帰りに駅前スポーツクラブに行く姿を、よく見かけます。

でも、なんか矛盾、というか合理的でない気がしませんか?


▼無駄

タクシーに乗らないで歩く。
電車内では、座らないで立っている。
週末は、ゴロ寝ではなく、子供と公園で遊んだり、スポーツをする。

これらって、忙しくて日ごろ運動不足のビジネス・パーソンにとって、
健康のために、とてもいい運動ですよね。

それらを「サボって」おきながら、
「お金を払って」スポーツジム通い。
どうみても、無駄ではないでしょうか。


▼デキるビジネス・パーソン

私の知合いの某上場企業社長は、
黒塗りの車なんかに乗らないで、可能な限り、歩いて移動しています。

また彼は、子供が小さかった時、
週末は必ずと言っていいほど、公園で鬼ごっこをしていましたし、
今では、家族でテニスが週末の過ごし方になっています。

彼いわく、
「運動も勉強も、金を払わなくても出来る」
「運動も勉強も、時間が無くて出来ないというのは言い訳に過ぎない」
「金も時間も、心がけ次第で、日々の中から捻出出来る」

まさに、この通りですね。
もちろん、スポーツジムを否定するわけではありませんが。



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